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田村耕太郎チャンネル「大丈夫か日本農業!」

4月19日に行われたUSTREAM放送 田村耕太郎チャンネル「大丈夫か日本農業!」の書き起こしです。

作る側(ナチュラルアート、年商120億の農業法人代表)、流通する側(オイシックス)、使う側(レストランアイ)、そして全体を見ている側(月刊農業経営者)が、本音で日本農業を斬る!

参加者
ナチュラルアート 社長 鈴木誠氏
オイシックス 社長 高島宏平氏
月刊「農業経営者」 副編集長 浅川芳裕氏 @yoshiasakawa
レストラン アイ オーナーシェフ 松嶋啓介氏 @ksuke1220

司会
)参議院議員 田村耕太郎氏 @kotarotamura

田村耕太郎(以下、):皆さんこんばんは。今日は第4回目の田村耕太郎チャネル「耕太郎がゆく」。今日は日本農業をテーマに素晴らしいメンバーに集まって頂きましたんで、熱く激論を交わしていただきたいと思っています。

農業ですから、各分野の方々に集まって頂きました。
作る側の方、流通される側の方、使う側の方、そしてそれを全体的に評論される方。相当の強者に集まって頂きましたんでその方々と、日本農業は本当は大丈夫かと、そして日本農業その成長戦略を探っていきたいと思っています。

今日のゲストを簡単に紹介させていただきます。
まずはナチュラルアートの鈴木社長。作られる側の代表です。
銀行出身で、農業に参入されてまして、農業だけじゃなくて、農業をつかって、食品加工からレストランまで、バリューチェーンを作られて、将来1兆円を目指すということです。今日はよろしくお願いします。

鈴木誠(以下、):よろしくお願いします。

:オイシックスの高島社長です。

高島宏平(以下):こんばんは。

:流通のほうから日本の農業を変えていく。安全でおいしくて栄養豊富、この非常にセレブレイティブな農産物のインターネット販売をされているのですけど、販売のほうから農業を変えていく。
今日はじっくりお伺いしたいと思っています。よろしくお願いしたいと思います。

:よろしくお願いします。

:そして後で使う側の方も来られるんですけど、使う側の方は20代で初めてフランスで星を取られた、シェフの松嶋啓介さん。
今こちらに向かわれていますので、ちょっと理由がありまして、あとでまたはいっていただきます。

そして全体を評論していただく方として、農業の雑誌はいろいろあるんですけど、経営の側から、経営センスを持って評論されて、いろんな情報を、新しい切り口で提供されている「月刊農業経営者」、そこの副編集長の浅川さん。
今日本の農業は世界第五位、農業大国であるという本が売れに売れてますね。今日はその観点からお伺いしたいと思います。

浅川芳裕(以下、):お願いします。

:私の話なんてほんと無駄ですから、さっそくお話をお伺いしたいと思います。

まずは作る側の鈴木さん。我々政治家にはですね、日本の農業は危機的だと、やっている人が高齢化している。そして耕作放棄者が山のように増えている、そして自給率が落ち続けている。日本の農業は本当に危ないと。それを助けなきゃいけない。
この政策を自民党なり民主党なりはずっと続けているんですけども。
日本の農業は本当にヤバイですか? どうですか?

:はい。たとえば最近ですね、天候異常というのが大きな理由なんですが、スーパーの店頭でレタス1個が350円、400円してますと、これが現実なんですね。なんでこんなことが起きるんだと。こういう事だと思うんですよ。
もちろん一過性での天候異常とかが今回の要因なんですが、はたしてそれだけでしょうかと。
つまり何か有事が起きるとものすごくブレると、これが残念ながら日本の食料の現状だと思えるのですね。
これはやっぱり、農業基盤そのものが脆弱であるからということに大きな要因があると思っているのですね。
ですから細かい色んな指標やなんやら色んなことがありますけど、細かいことは別にして、このままもし日本の農業を放っといたら、極めて危機的な方向に向かう可能性が高いという意味においては、やっぱり日本の農業はしっかりやっていかなければいけないなと思っています。

:使われる側からみてですね、本当に安くってのは置いといて安全で栄養豊富で美味しい、それを伝えているのですけど、
本来でしたらそういった物がいっぱいあるはずなのですけど、それが非常に少ないからこそ鈴木さんの付加価値が高まっていってしまっているという逆説的なのですけど、日本の農業大丈夫でですかね?

:そうですね、私としてはどっちかというと鈴木さんとは逆で、大丈夫に決まっているというふうに思っていまんですね。
非常に日本の農業はですね全体的でいうと難しい面があるかと思いますけど、物凄い優れた商品を持っている方と、物凄い農業技術を持っている方がいて、その方がとっても美味しいものを私達に届けてくれているというのを考えると、世界的に見ても日本の農業の技術は極めて高いと思うのですね。
それを伝えるわれわれ流通側の問題、あるいは消費者の食べ方の問題というのはあるかなと思いますので、その辺をしっかり組み立てれば、国内においては非常に大丈夫だと思うし、国際的にもチャンスがいっぱいあるんじゃないかと言う事で大丈夫どころか僕はチャンスが対外的にも海外戦略でもあるんじゃないかもと考えております。

:ちょっとその辺、最後に浅川さんにお伺いするとして、ちょっと意見が違っているようにように思えるのですけど。
どうですかその食料自給率40、カロリーベースですけど、簡単に考えると半分以上が海外に頼っているではないかと、大丈夫ですか、どんどん耕作放棄増えてます。

:はい、僕はですね、今の高島さんのご意見とは、全然反対だとは実は思っていないのですね。まさに私もある意味同じ意見でして、ただし我々は今この現世だけに生きているわけではないので、10年後、20年後、30年後、100年後を見通して我々は生きていかなくちゃいけないと僕は常に思っているのですね。
だとすると、今の農業のトレンドはどうかと言われると、残念ながら僕はトレンドは良くない方向に向かっていると思っているのですよ。
絶対値というよりもトレンドが落ちていると、だとするとこのまま放ったらかすと大変な事になるよと。
でも一方で、だからこそ今気が付けば、だからこそ今やることをやれば、これからまさに浅川さんが仰っておられるようにね、我々は実は農業大国として世界とこれからも戦っていけるんだという、ダウンサイズのトレンドをですね、絶対に今このまま放置しちゃいけないと、僕はこういうふうに言っているのですね。

:今浅川さんの話をかわりに言っちゃいましたけど、どうですか、耕作放棄が増えていると。私達なんかも田舎に帰る度に、この前まで作っていた所がどんどん放棄地になってて、放棄地を農業生産に戻すには何十年もかかると言われますし。
また、やられている方もかなり高齢化していると、65歳以上ですか平均で、じゃあ10年後この人達が農業をやっているのかという面もありますし。
食料自給率、カロリーベースで見ましても、世界の先進国、G7で見ましても一番低いのがイギリスの70ぐらいですね。断トツ40と低いのは日本ぐらいじゃないかと思うのですけど。
このあたりが日本農業の危機だと思うのですけど、どうですか?

:まず、凄く根本的な話なんですけど、人間は必ず成長していってますから進歩する動物ですよね。ですから、戦前から考えても、戦後考えても、日々農業は進化しています。
ということですね、だからようは衰退しているというふうな歴史観を持つとそう思われますかもしれないけど、まず間違いなく、試行錯誤の中で技術も成長していると。
それを表す指標がですね、自給率という指標でみるとよく分からないですけど、分り易いのは生産率、一定の面積でどれだけ取れるかと、取れているわけですね。
今、耕作放棄の話がありましたけど、我々資本主義社会に生きてますからそこで競争力のない分、ない土地というのは淘汰されるということですね。
淘汰が起こっていると、一つの過程でであると、それを衰退と見るのか競争原理が働いているのかと、そういう意味で言えば、自給率を問題にするのであればですよ、一番の生産要素である農地ですね、100万ヘクタールを減反というですね制度がまだ残っている。
部分的には民主党が改訂してしまいましたけどまだ残っていると。
重要な生産要素をブロックしておいて、そういう事を言うというのは何か、裏になにかあるのじゃないかというふうに見られてもおかしくない、といえると思いますね。

:生産性の方が、土地あたりのどれだけ農産物や付加価値を生み出すかの方が、その自給率よりも大事だ、というお考えですか?

:そうですね生産性、たとえば何かが起こったとしてもですよ、食べる自由と売る自由、あと作る自由ですね。それを妨げる事は出来ないのですね。
その中で今の現実がありますと。作る自由を一部奪っています。もしくは生産性の低い物に援助しています。
生産性の高い物を作りたいと言った時に、こっちを作ればお金が儲かるからと、こっち作ればお金がもらえないといった時に競争原理が働かないような仕組みを自ら作っているのですよ。国家がですね。

:やらない者勝ち見たいなとこですか?

:やらない者勝ちというか、何かを、例えば麦を作ればいくらあげますと、大豆を作ればいくらあげますと。それは自給率の為ですよと。
もしそれを全部取っ払いをしますね、取っ払いをしますと何が起こるかと言いますと、そこで自由です。そうすれば人間の思考が働く訳ですよ。

:経営になってないってことですか?

:経営になってないというか、経営になる前の話ですね。何かを作るとお金がもらえるということがオプションで経営オプションとしてあるのですよ。
こっちを選ぶとこっちは競争ですよとなると、人間楽な方を選ぶのですね。
だから進歩する人間がいるにも関わらず、楽をするオプションを与えるという事を国なり政治家が考え出したということが、そもそもですね、成長戦略という前に我々の農業界の中の規制は何かとだとか。
何が進歩している中で留められているのかというところを見極めないといけないと思いますね。

:作る側の鈴木さんにお聞きしたいのですけど、よく我々が聞くのが後継者難だと。なんで後継者難かというと、農業だと儲からないと、稼げない産業に後継者が入って行く訳がない。
農業は稼げないですか?

:平均的に見たら稼げないでしょうね。素晴らしい方はいっぱいいます。素晴らしい方はいっぱいいますが兼業まで含めて日本の農業者300万人ざっといると言われている中にあって、この人達の多くの人が飯が食えているかと言えば、残念ながら飯が食えていないという状況が多いと思いますね。
今一つに規制とか枠組みの問題がありましたけど、あともう一つは僕らが作っていて出荷して何が羨ましいって、やっぱり流通業界の力が強すぎるということなのですね。一般的にですね。高島さんとかは違うんですよ。

:大手スーパーさんとかですか。

:そうですそうです。一般的な大手のスーパーマーケットさん、こことやっぱり我々が商売していると残念ながら泣けてくる話が多いんですね。
残念ながら我々の生産努力、我々の志、こういったものがなかなか価格的な評価がしてもらえない。

:バイイングパワーというやつですね。

:バイイングパワーですね。ですからそういう意味においては政治的な制度的な問題ももちろんあると思うのですけど、もう一つ流通の機構ですね、ここの中でもやっぱり大きな問題があると。
そして様々な問題の中でですね、結局農家はなんやかんや言っても農協さんが束ねられている、個人の零細農業の竹槍の戦いなのですね。多くの人達がですよ、全員ではないですよ。
多くの人達はやっぱり残念ながら今の環境の中でどんどんどんどん戦いに破れて撤退していく、ないしは潰れて行く。
そんな親父の背中を見ていて、息子が継ぐはずもないし、親父もお前はせめてサラリーマンになって都会で頑張れと、何も帰ってこなくていいと、やっぱりこういう事がですね普通に農業環境では、こういう循環になっちゃってるんですね。
ですからなかなか後継者はは増えませんね。

:凄い面白い取り組みを、オイシックスさんがやっていると思ったのですけど、N1グランプリでしたっけ?
私もちょっとお邪魔させてもらったのですけど。なんていうんですかね、作る喜びや誇り、そしてまたその作っていい物を作っている人達にスポットライトをあてていこうという試みをされていますよね。

:そうですね。

:稼げないとか、良い物を作ってもなかなか報われないとか、根本的にどこに問題があると思いますか?

:やっぱり先程鈴木さんが言っていたマーケットになってないと言うことなのですけど、競争原理において何を頑張ってきた人が偉いのかというのがはっきりしないのですね。
今は赤点を取った人は、点を上乗せしてあげて合格させてあげますよ的なルールになっているので、マーケットが競争原理に働いていないというのがあると思うのですけど。
今までの競争原理というのは、いい野菜というのが何かというと、重たくて綺麗な物を良い野菜って言っていたのですね。そうすると重たい、キロいくらという話なので、重たいものを一生懸命作ろうとすると、味が薄くてあのブヨブヨした物をどうしても作ろう作ろうとなるのですが、本当に良い野菜というのは、僕は安全で美味しい物だと思うのですね。
ただ、安全で美味しい物を作っても、今だとそれが競争のルールになっていないので、経済的なリターンがなかなか普通の流通業者だと仰るように、美味しくてもリターン、お金のリターンがない。
ということで、やっぱり1番のポイントというと、何が良い野菜でかという尺度を明確にすることで、今その流通の圧力があると仰っしゃられましたけども、流通のルールとお客様の消費者マーケットでのルールとが違ってきていると思いますよね。
お客様のルールは、やっぱり重たくて綺麗なものよりも、美味しくて安全な物を求めている方が大分増えてきてるのではないかなと思うので、これが本当の意味でですね、作る人と食べる人が本当の意味で良い野菜がなんだよねっていうのが一致すればですね、これはしっかりしたいい生産者さんにお金が廻っていくようになるんじゃないかなと。

:今「農業経営者」さんという雑誌をされているのですけど、正に経営ですよね。経営の観点から見て、価格、そして消費者の思考、このあたりがどの産業でも一番大事となってくるのだと思うのですが、今の二人の話しを聞かれてですね、その消費者じゃなくてバイイングパワーを持った流通業者が違う基準でその野菜や果物の価値の基準を決めているのではないかと。
その辺が農業の稼げるかどうかのネックになっているのではないかと意見がありましたけど、「農業経営者」という雑誌をされている観点からどうですかこの意見は?

:いま出たのは一つは流通の構造的な問題、もう一つが安心安全、規格の問題ですね。
農業経営という観点からみると、一番はですね、どれだけいいものを安く出来るかと、他の生産者よりか低コストでいいものが出来るかと、他産業で言う付加価値ですね。
どんだけ値段が下がろうがどんだけマーケットが厳しくなろうが、そこで生き残っていくという一番はコスト対策で、それがある意味技術であったり、ものづくりの基本なところですね。
そこにイノベーションといいますかね、他との差異がない限り、いくら良いですよと言ったところで最後には厳しい競争の中ではどうしても脱落していく可能性もあると。
今、経営が安定しているところ、将来が見いだせているところは、農業経営者のプロの中でもその辺がきっちりしているということですね。
そうすると農業の生産、成長というのは、すぐ良いものといいますけど実際の資材の価格の管理だとか、その使い方だとか、そういったですね部分にもフォーカスを当てていかないと、コストが高いのかと、そういった所にメスを入れないと付加価値の増大を図っていかないといけないのではないかと。

:コスト面ともう一つ高く売るというPR面があると思うん思うんですね。
PR面という意味では世界の農業大国といわれているところは非常に上手くやってるように思うんですが、農業大国である一つとしてフランスでですね、ワインから野菜まで、果物まで上手にPRされていると思うのですけど。
そのフランスにおける野菜を使っててレストランを経営されてて、日本でも日本の野菜を使ってレストラン経営されてます、日本の野菜と農業を比較出来る立場にある、日本で20代でフランスの星を取られたレストランアイの松嶋ヤタロウさんですか? 松嶋啓介さん。

松嶋啓介(以下、):ははははは。

:今日はちょっと、ありがとうございます。
ちょっとその頭はどうされましたか? そのヘアスタイルは?

:渡った時の気持ちは侍だったので、それを今日はあらわしたいと思いました。まずは態度で。

:シャツは?

:これは僕の友達のけいすけ君というのがいて、ロシアにもう一人、僕の兄弟のような侍がいまして。

:けいすけ? あ、本田圭佑さん。

:本田圭佑です、ロシアで皇帝といわれている。

:サッカーの日本代表の。

:はい、海外に出る時はいつも侍魂で出ていくのでそれを今日はちょっと。

:日本の農業をなんとかされようというのを、フランスの農業を見られてて思われるのですけど、PRの観点からどうでしょうか?

:フランスは本当に上手だっていうのは前から思うのですけど、ランジェスというとても大きな市場がありまして、そのランジェス市場の中で広報部というのがあるのですね、そこがランジェス市場の本を作ったりとか、ランジェス市場の広報として海外にのその、海外って言っても陸続きで継っているので、フランスの隣のイギリス、ドイツであったり、ベルギーであったり、オランダに流通を運んでいく拠点にランジェスがなっているので、そういったのを見ていると上手に隣国と繋がっているなというのと。
野菜においても、メイドインフランスのPRが仕方がとても上手なので、そういった野菜を日本でレストランの方達は、やはりフランスで修行した時の野菜を使いたいと言う気持ちがあるのでそういったところの関係を。

:食とセットで売られていると。

:そうですね。食とセットというかレストランと。

:レストランとセットで。その背後にミシュランとかがあるのですか?

:そうですねありますね。ミシュランというのは、ガイドにも書いてありますけど、三ツ星というのは旅をしてまで行く価値のあるレストランである。

:タイヤですもんね。コロコロタイヤを転がしていくと。

:そうですそうです。それと同時に三ツ星のあるレストランというのは、必ずその土地に特産物があって、その特産物を使っていないと三ツ星には多分なれないと思います。
僕が修行している間に、三ツ星、二つ星レストランに行くと、レストランのオーナーシェフは、大体その土地の協会の会長さんになっていますね。

:へえ。

:協会の会長か、その食材をつかったレシピを必ず料理を店で出してまして、そちらの商品のパッケージの後ろ側で載っているレシピとかに必ず。

:セールス、PRに一体化しているのですか?

:一体化していますね。それを国家戦略のようにミシュランが、あの星付きレストランということで海外に宣伝をしてそれがセットになっている感じになっているような気がしますね。

:ちょっとあの、皆さんの関心のある事だと思いますけど、ミシュランのあの評価のされる方って、店に来たらわかりますか?

:結構わかりますねこれは。

:分かる。

:分かります。

:どこで分かるのですか?

:まずですね大体の人は髭をはやしていますね。

:アラブ人全部そうじゃないですか。

:そうなんですけど、結構髭生やしているんです。
僕もミシュランの本店行ったことあるのですんけど、潜入と思いながら。
実はミシュランって面接があるんですよね、あのガイドブックの星を取る取らないの時ぐらいで、それでミシュランにコンタクトを取ってミシュラン本店に行って、話をしたんですね。
そしてロビーの中でもう挙動不審で、僕もこいつらが普段店に来ていると思うと見ながらチェックしとけと思いながら色々見てたんですけど、結構髭の方多かったですね。

:それ以外にも分かりますか? 会話されていたりとか

:そうですね、お客さんとしていらっしゃっている時にお話すると、結構お一人でいらっしゃるんですね。
よくある手がまず2人で予約しておいて、一人で来るんですよ。連れが来れなくなったと言うんですよ。普通連れが来れなくなったら来ないだろうと思うんですけど、それでも来るんですよね。
そういう手を使って来たら、あぁこれバレバレだなと思うぐらいミシュランのやり方で、ミシュランの方はいつも注文の仕方が単品を頼むと言われているのですよね。
単品の頼み方も、昔からあるスペシャリティと、それから新しく作られてるメニューを頼むということを、こうシェフの会話の中で言って、あとは大体一度、例えばミシュランの方がコートダジュール、ニースのほうに来ると一度ホテルを決めるんですね。
お金がかかりますよねやっぱ、だからそのホテルからいろんなレストランに食べに行くので、一回調査員の方が来ると、そのあと大体10軒ぐらい多分まわっているのではないかと。昼夜昼夜昼夜昼夜。なので。

:あまり食べないのですか?

:いや、色んなレストランを食べ歩いているということですね、一回ニーズに来ると、そうするとどっかの店でミシュランだということを彼が言っちゃうと、朝の僕達の市場の中でシェフ同士の会話の中で俺の店にミシュランが来たぞと。お前のとこ来るかも知れないから気をつけろとか、それから逆の場合のこともありますよね。うちの店にミシュランが来たからこんな奴だったと、
長所はどうだと言うから当初こんなメガネを架けてて電話番号はこんな番号だったと言ってバラしちゃうんです。これ言っていいんですかね?

:それであれですか? 相手がたぶんそうだなと思ったら対応変えるんですか?

:いや変えないです。変えないですけど「あのミシュランですよね」と普通に言っちゃいます。

:認めないでしょ?

:認めないです最後まで。お金払った後でミシュランだというから。あのミシュランの人は大体お金払うまで言わないですよね。

:なるほどね。わかりました。ありがとうございます。
で、今の話コストを削減という話ありましたでし、PR必要だという話ですけど、日本の農産物がもう少し認められて、生産者がさらに潤うためにはどうですか、バイイングパワーを高めると同時に、どうですか、PRとかセールスとかは?

:そうだと思いますよ。結局その農業者というのはやっぱりですね、残念ながら誇りを失った人が非常に多いような感じがするんですね。これももちろん、全て100%という意味ではありませんよ。
もちろん頑張っている人、志のある人、夢のある人、沢山いるんですけども、総じて平均的な農業者のゾーンをいうなら、残念ながら誇りや夢や希望からは打ち破れてどうしよう、こんなタイプの人が増えてきてしまっていて、残念ながらそういった人が少しづつやっぱり増えてような気がします。
そうなってくると全体的な日本としての農業のポテンシャルが落ちていくと、そして嫌な言葉ですけど、一部の勝ち組だけが残っていくと。
もしそうしたならばやっぱり我々の消費者としての我々の将来での中の食料の安全性、あるいは食料の価格の維持というはやっぱり難しくなっていくと思いますね。
もちろんPRすべきだし、もちろん自分の物に誇りは持つべきですが、残念ながらそもそもそこに行く前に、もうちょっとズッコケ気味な方が、あるいはそういった業界に成りかけていると思いますね。

:そのN1なんかね、農業者日本一決定戦ってことで競争心を煽って誇りを持ってもらおうということだと思うんですけど、どうですかそのあたり?

:そうですね。N1というのは全国で300人ぐらいの農家さんの中で、最もお客さんから美味しいと声を一杯集めた人を表彰しているのでけど、やはり優勝した方というのはほんと涙を流して喜んで頂けてますけど、その誇りの観点ではなくて、うちでN1を取ったりすることで経済的にもですねリターンがあって、N1のベスト3ぐらいの生産者さんとかは大体月、うちもですね1ヶ月で数千万買ってですねその農家さんから。
そういった意味では勝ち組の人達が出来てくるのですけども、僕はどっちかって言うと勝ち組の人達が、実は農業で勝ち組がいるという事がもっともっと派手に勝って、もっともっとその人がいるということがこうPRされていく方がですね、差が着いた方がいいんじゃないかと。

:なるほど農業で多く稼いでいるとか、そんなモデルだということ

:農業でIPOですとかですね、農業界のヒデやイチローみたいな存在が出てくることがいいんじゃないかと。
僕らスターを、うちらの農家さんからスターを作りたいなというね。

:農業経営者さんは、手前味噌ですけど、私がドバイにスイカを持って行って、3万6千円で売った時に一緒にインタビューしてくださいましたね。取り上げて下さったたのですけど。
海外に持っていって、一つは逆輸入ブランドとして、鳥取のスイカの何がよかったかというと、何個3万6千円で売ったって輸送費かかったじゃないですか。
だけどそのそれが話題になって、結局鳥取のスイカがあの年は日本一高いスイカになってその影響で話題になったのですけど、いろんな話題作りのやり方があると思うのですけど、見られててどうですか?

:海外に売るというのは一つのですね、日本が今後人口が少なくなっていくとかですね、マーケットがシュリンクする中でひとつの希望とかですね。
あと若い人にとっては、新しいマーケットにチャレンジするという、ひとつの希望が示せると思いますね。
ただし厳しい言い方というか現実をいうと、当然海外の農家も日々進化するといいましたけど、海外の農家も試行錯誤して進化していますね。それは別に競争を煽っているのではなくて現実なんですね。
ですからいくらドバイで高く売れようが、それが毎年続きますかというとそれは一過性の話なのです。

:大分追い着かれてますね? 農業技術。

:農業技術、まあ農業という単語をどうしても使ってしまいますと一般論になるのですけども、米の技術がどうなのかという中でも、米の中でもですね短粒種、長粒種がありますと。
野菜の中でも、私よく言うのですけど、ピーマン業界もあればニンジン業界があると、違う産業と思った方がいい訳ですね。
それを一言で農業と言ってしまうので、どうしてもそれぞれの付加価値であって、それぞれのマーケットレベルであって、規模だとか、そういうのが見えなくなってしまう。
我々は今後、もう少し緻密な議論をするとするなら作物別の業界。

:ああ、アメリカのポテトとかですね。

:あと用途別の業界というふうに、厳密に話していかないと、なかなかパイが、議論をしても見出せないと。

:スイカならスイカでと。

:世界の中でのスイカ論だとどうなのかと。トマトならトマトでも。

:トマトならトマトで日本の中で業者が集まって、世界に日本のトマトとして売っていく。

:トマトならトマトの中で、ジュース用があれば、もちろん加工用もあれば、フランス料理用のもあるんで、そんな中で自分は何処で生きていくんだと、農業界にいるわけではないですね。
レストラン業界にいる農家かも知んないし、ジュース業界にいる農家かも知れないし、宅配業界にいるのかも知れない。
実は農業界に属してないと思った方がいいかも知れないですね。自分が属してる自分が販売している業界に属しているというふうに思えば、農家も経営戦略を立てていけるという事だと思いますね。

:もう一つね、付加価値を高めるという意味では、食品加工とかね、松嶋さんみたいにレストラン業界、バリューチェーンとして全部抱え込むという戦略もあると思うのですけど、鈴木社長どうですか?

:そうですね、一般的にですね、一般流通を前提にものを言うならば、仮にスーパーマーケットの店頭で1個リンゴが100円で売られているとして、お客さん100円で払ってくれるわけですけど、そのうちの農家に回ってる来るのがせいぜい20円ぐらいなんですね。ということは残り80円を別の人達が持ってっているわけですね。
農業生産者がそもそも儲からない仕事ではなくて、本当はバリューチェーンで全体で見れば利益はそこにあるんだと、しかし農家が今なかなかその利益を享受出来ない仕組みになっているだけなんだと。
だから凄く分かりやすく言えば、僕は必ずしもそうであると思っていないのですが、凄く分り易く言うと、間に5社が流通中間業者が入っていると、それが4社になれば、例えば農家が手取りが20%だったのが30%になるってことはけして難しい話ではないんですね。
ですから2つあって、一つはその自らの生産技術を磨く事によって努力をして収益を高めていこう、当然これは大事な事です。
しかしもう一方でそれを抜きにしても実はバリューチェーンの流通の仕組みの中で本来自分が得られるような利益を、ひょっとしたら他所の人に取られてませんかとこういう事があるわけですね。
だからこっちは物を出す側、そっちは例えば物を流通させる側、こっちは赤字、そっちは黒字、もしこういう状態があるとしたら、その全体像を見直して考えることが必要ではないのですかと、言う事を我々はバリューチェーンという言い方で言っているのですけどね、はい。

:色々レストランもお持ちでして食品加工もやってられますよね。オイシックスさんはどうですか。将来バリューチェーンを流通から色々作っていかれると言うのはどうですか?

:そうですね、十分にあると思っているのですけど、やっぱり間にいろんな業者さんがいるという問題と、一方でこう情報が流通していないことの問題が結構あると思うんですね。
典型的なのが、いわゆるこう形の悪い野菜みたいなやつで、形は悪くて、味は美味しくて安全なやつはですね、あのそれは消費者は価値があると思っていると言っても生産者の方は価値がないと思って捨てているのですね。
そういう無駄もあるし、そこにうちのカブがあるのですけど、これはハクレイというカブなんですよ。

:ピーチカブですか?

:ピーチカブです。これはですね農家さんは自分用に作ってて、こんなのは売れる訳がないと、火に入れるとすぐ溶けちゃって、でも生で食べると美味しいので、自分の為だけに作っていたのですね。
売れわけがないと思っているものなのですが、それがたまたま僕がバイヤーが行った時に見つけて、これ絶対売れますとやって売れるとですね、やってみると非常に売れて値段も高い値段で売れて今年のN1の優勝になったのですけども。
そういうのはやっぱり流通がですね、食べる側の情報と作る側の情報がちょっとフン詰まっている状態があって。
ここをですね、僕らはマーケット側から見ているのですが、やることによって今までお金になってなかった農家さんのいろんな資産が、これお金になるんじゃないかと、いっぱい発見出来るんだなということをかなり実感しています。

:ほんと日本の農業でよく言われるのが、我々が政策的によくやるのが作るところで終わってて売るとこまで考えていないんじゃかと、これは政治のせいで、その補助金とかの政策でそうなっている部分もあるんじゃないかと思っていて、やっぱり売るところまでマーケティング、PRまで考えてもらえるような農業、これは経営として望まれると思うんけど。
ちょっとさっき話題に戻るりますけど松嶋さん。フランス、日本と野菜と果物を使われてみて日本の野菜と果物、世界に比べて通用しますか?

:通用すると思います。

:オイシックスさんも香港でやられていますけど。

:日本には日本の良さの野菜がありまして、フランスにはフランスの良さの野菜がありますので、どっちが良いかという問題ではないのです。どちらもいいと思いますので。
使い方、用途を分けて使えばいいだけの話で。
僕は日本の野菜が海外に出て行って貰いたいなという気持ちもあるんですけど、世の中これだけエコと言ってる中で、じゃあそんなに日本の野菜を海外に輸送していいのかと実は思っていたりするのですけど。
そこら辺のバランスの取り方といいますか、ただ日本の商品がいいからその野菜を売るという事に対して、取り立ての物がすぐ届くのであればいいのですが、そうでない物を売ってて実際届いたときには良くないということが起きるのは怖いなとは思ったりもするんですけど。
逆の事が言えるのですけど、フランスの野菜が美味しいと言って日本に入ってきてアスパラとか入って来るのんですけど、そんなにたいして良くはないですね。
実はたまにそんなこともあります。やっぱり日にちが経ったりしますと問題が起きますよね。
こういう輸出の問題で、1日2日遅れるだけで野菜は味が落ちますし、それを考えると日本の野菜でその場で取れた物を食べるときに食べる方が美味しいと思います。

:フランスのはフランスで食えって事ですね。

:そうですね。

:ちょっとまたスイカの話に戻って恐縮なんですけど、私が(ドバイの)皇太子にスイカを献上した時に言われたのが、私とJAの組合長と、あと営農指導員の方、作る技術を持っていらっしゃる3人で行ったのですけど。
皇太子が面白くて、田村さんは喋るだからもう帰っていいと言われたのです。あんた喋るだけだからもう帰っていいですよと。組合長もどうぞ(帰ってくれ)と言われたのですね。
最後の営農指導員の方、今いくら給料貰っているんだと、10倍くらいで居ないかと。
今、フードマネージャーの話がありましたが、そのまあ種とか栽培技術とかをパテント化していって現地生産していく、でライセンスは貰う。
やり方は十分あるんじゃないかと思えるのですけど、どうですか?

:十分可能性はありますね。
ですからまず、その日本の農業の競争力と言った時にまず筆頭で上げるのは、品種量ですね、それが普通であれば一作で作れる量が限られますからそれを海外に売りに行くんですね。
日本でもサカタのタネとかタキイ種苗がとかですねいい種が沢山ありますけども、日本の場合ですと各県ですね。
とちおとめであれば栃木県ですとかね、お米にしても各県に色んな品種がありますね。
そういったものは、県の振興の為に使われている。素晴らしい今までは素晴らしかったです。
今後ですね、そういった県その各地域に埋れている物を、使われていないのですね、そういった物を他の地域に行って使うことも出来ますし、それが結果的に日本の国民なり県民にお金を出して出来た訳ですから、それが外に広まればですね、その品種を一番多く作る能力のは日本人なんですね。
その品種がいけば流行れば、今おっしゃった技術者が外に行ける。 そうすれば日本の資材なり機械がですね関連するそういった物が外に行ける、
そうすると日本のマーケットは広がるわけですね。農産物のマーケットだけじゃなく資材のですね。

:なるほど、裾野が広がる訳ですね

:そうです。よってその日本の最終的には農家のコストを競争力にも結果的にですね日本の国内だけでしか資材を売らないと高くなりますね 世界のマーケットにいっても例えば資材が日本よりも安く買えると。
というによって、コストも安くなるし付加価値も高くなる。2つのその要因があるといえると思いますね。

:栃木県はいちご研究所というのを作ったんですね。

:そうですね。

:あれは農業をソフト産業にしていこう考え方ですかねね。パテント。

:とはいってもあくまで県の中でですね、海外で誰かが作ってしまえばブーメランで戻ってきて自分達の産地が駄目になるんではないかと危機感がどうしても盛り立つのですけど。
例えば、ニュージーランドのゼスプリという、キウイの生産者が作った会社なんですが、そこなんかは向こうで作りますよと。で北半球ですね、南は南半球ですから日付は別と。
日本の農家と契約栽培をして年間供給をして年間のブランドとして販売していると。
ということで品種だけでメイドインジャパンである必要はないと、海外に出ていって海外の人に作ってもらってもいいし、もしくは自分達が出て行って作るのもいいしと、そういう意味でそのマーケットは世界で出回っているし。
農業の仕事というのはある意味地球を耕す事ですから、別に日本に限定する必要はないし。

:なるほどね。

:フランスは、そういう点ではベトナムとか、ああいった所にやはりあの農業の方が行かれて、そちらから香港とかああいった所に食材が流れているということを。シェフのネットワークというのは、フランス料理に携わるネットワークというのがありまして、色んな所で修行をしているのですけど。フランスで働いたどこどこの国の出身のシェフが、フランスを出て、オーストラリアに帰る、アメリカに行くとか帰った時でも、常に連絡を取り合っているのですね。
そういったなかで情報を得て色々聞いているとシンガポールとか香港、上海、経済が伸びてますけど、そういったとこにはフランス料理店がどんどん入っているのですね。そういった所のシェフっていうのはフランスから買わないでベトナムの方から買っているということは最近ちらっと話を聞いていますし。
ワインでいうと、フランスの技術というのがチリにいったり、カリフォルニアに行ったりしていますので、フランスという国をそういう点で見ると昔から結構海外に出て行く量が多かったのではないかなと思います。

:次にちょっと人の話に移っていきたいと思っていきたいと思っているのですけど。農業人口がどんどん減っています。でまあ高齢化しています。
鈴木社長の所では、Iターン、Uターン、Jターン等と来られていると思うのですけど、私の地元でもねIターン、Uターン、Jターン結構来てくれるのですけど中々続かない。

:仰る通りですね。

:どうですか人口が減っていく、若い人が入ってくるんだけど中々続かない。

:ついこの間も、北海道の酪農家の方のご相談があったんですね。
結局、例えば若い人達が北海道で牛を飼うってのはいいよねー、とイメージだけが凄く良くて、酪農の所に就職する訳ですね。
でも、朝実際にやる事は2、3時に起きて、朝から特に冬なんか寒いなかで作業をしてほとんど夜中も寝たんだか寝ていないんだかよく分からないとこんな一日が毎日続いて、しかもお給料が月10万円と。
例えばこういうことになるのですね。そりゃあ二十歳に飛び出して、最初の1年ぐらいは頑張ります。
でもそれが2年、3年と続くうちに果たして俺こんな事をしていて将来所帯もているかと、いつまでこんな事を続けるのだとだんだん疑問を持ち出すと。
結局若い人が定着しないと、折角来てくれたのにと、こういう話は全然珍しくない話なのですね。
それは、牛だけではなくて野菜も含めて色んな物を含めて、ですから残念ながらですね、やっぱりその金の亡者で言っているんじゃないんですけど、しかしながら当たり前のことですが、この経済社会の中に生きていて、自分達の努力に報われるだけの、あるいは自分達の生活を維持出来るだけの収入は当然稼がないといけないと。
しかしながら多くの農家の方はそこに至っていないんですね、残念ながら。
じゃあ、それが努力が足りないんだと言われるならそれまでかも知れません。
しかし、本当の競争原理みたいなところでと議論してしまうと、本当になくなってしまう、そのうち。と言うふうな我々この現実は放置出来ない。
それから僕はちょっと甘いところがあるかも知れませんが、生産者そのものが我々の仲間であり家族であると。こういった状況ですから、たとえこの方々が努力が足りないのかも知れないし、ある意味もっともっと頑張れよという所かもしれないけども、一方で皆で支えていかないといかんという部分もありつつ、でも現実がそこまで追いついていないという部分もありつつと、この矛盾の中で我々はいま生きているのですね。
ですからそういう意味ではほんと若い人達にも、あるいは新規参入の色んな異業種の方々が参入されると、僕は大賛成なんですがですよね。大賛成なのですが結論は9割方は続きません。
でその続かない理由の大きな現象的な一つが、収入があまりにも少な過ぎると。あるいは大会社がはいっても、とてもとても黒字にはならないと。
こういう状況がありますんで、やっぱりそういう意味で当たり前の事なんですけど、採算性の確保出来る、さらにレベルは色々あると思うんですけどね。100万儲かれば嬉しい人とか、1億売上がないと駄目だという人がいる、いろいろレベル感あると思うのですが、いずれにしても程度問題は別として黒字にならないといけませんよね。
僕らもようやく最近、ちょっとだけ黒字になりましたけど、この黒字を生み出すのにどんだけ苦労したかと、自分で身を持ってやっているもんですから、やっぱりそういった意味では多くの方々も同じ苦労をし、我々はお陰様で会社を設立して丸7年を経過したのですけども、7年なんて普通の会社だともたないと、残念ながらこれが多くの現実だと思います。

:お付き合いのある所でオイシックス高島社長は、勝ち組の方も結構知っていると思うのですけど、勝ち組の方ですね。勝ち組の方はやっぱり新しい人がどんどん雇用されてそういった定着は進んでいるのですかね?

:そうですね。うちの農家さんは結構若い方も多くて、今話してて見ている景色がやっぱ全然違うなと思いましたけど、うちの若手の方は、例えばですねほぼイケメン農家ブログというのがあるのですけど、
イケメンじゃない人もちょっと混ざっているのですけどほぼイケメンブログというのですけど。

:顔と関係ないとか。

:かなりイケメンの農家も混ざっていましてかなりそのお客さんのアクセスも多いんです。イケメン農家に対して。イケメン農家特集とかして売れるんですけども非常に楽しそうですね、そんな感じでブログの日々の農作業やっていたりとか、村の中でもR30というですね、30歳以下の一番美味しかった人を決めるグランプリをやっていて皆がそれを目指してもらってたりしていただいてですね、非常にこうアグレッシブルで前向きなのですけども。
やっぱり大きな違いは、コストの話も仰っしゃられましたけれども、私もやっぱり売上のところが非常に大きいんじゃないかなと。
でうちのイケメン農家さんなんかはやっぱりかなりこう工夫してですね他の人が作っていないものを一生懸命どんどんチャレンジしているですね、変なやつを作るんですよ。
で失敗もあるんですけど、でうまく行くとやっぱりこう比較する価格比較されないので自分たちでプライシングすることが出来るようになるんですね。
そうすると、農家さんにも利益が出ますし流通業者にとっても同じなんですよ。他の流通業者と比較されないので、プライシングしやすいと。
なので僕が見ている景色だと、そういう若手農家さんで農業をやめちゃったというのはほんと全然見ないですよね。はい。

:どうですか農業全体を全体見られていてて景色が違うと言う話がありましたが、人も減っていますし若い人が中々定着しないと。
私も農林省とかあの農業者の団体の方々から説明を、政治の場ではよく聞くんですけど、事実上どのへんですかね?

:究極に得てしてですね、経営者になる人間って少ないですね。農業に限らないですよ。
全ての職業で経営者に入る人間っていうのは、ぜいがないがないと、そもそもの現実があります。
あと職業の選択という自由がありますので、あたかも農家で生まれたから農家で有り続けないと行けないような社会圧力であったりですね政治的な状況圧力があると、自由ですから、職業、好きな職業を選んでいいと。
もしそのそこでですね一番問題が感じているのは、農業者として自分が選んだ以上はどうやって自分はどうやってそこで食っていくのか、経営していくのかと自分が決めることですね。
結局、他の人は周りでですねいくら支援しても究極はどうにもならないと。どうにもならない人生って基本がそうじゃないですか。
そこでどこでじゃあどういった結集の仕方があるのかといろいろやってみると。
例えば、オイシックスで言えば情報の調整ですね、作る側とその買う側が情報が一致していないと、新しいオイシックスというマーケットが出来た事でそこで新たな価値が生まれるということもありますし。
色々な方法があると思うのですね。

:僕は一つ自分の専門が金融なんで、企業が上手く行くかどうかいう所に農業以外でも金融というとこが大きく関わってきてると思うのですね。
金融が本当に上手くいかないから、今のベンチャーブームというのが全く萎えてしまっていると思うんですけど。
農業にも中々金融がいってないんじゃないかと気はするんですけど、金融出身ですよね鈴木社長、どうですか?

:はい、僕はあの農業問題の中の一つは金融問題だと思ってまして、例えば世の中の一般社会ではですね金融には大きく分けて2つあると僕は思っていまして。
一つは借金という金融、もう一つは投資をする、受ける金融ですね、借金と投資は2つ選択肢があるのですけども農業の中では残念ながら投資という方法論はあまりはないかもしれませんね。ゼロとはいいませんが。
それからもう一つ借金する相談する先、世の中の一般の中小企業さんだったら都市銀行さんも、地方銀行さんもいろんな商工中金さんだなんたら公庫だとか色んな所に何十も相談する窓口があります。
農業の場合残念ながら相談出来る窓口は、せいぜい農協さんと、それから各旧農林漁業金融公庫さんと、僅かばかりの地元の信用金庫さんとか、ごくごく限定的な所しかやっぱり相談窓口ないということで、自ずとやっぱりそもそも論で資金調達出来る可能性の窓口が少ないと、でそれに輪をかけて、ところで農業者お前金融機関お前自体がどうなんだと言われると。
決算書なんてないよと俺の頭の中に入ってるよと言う人が未だにいっぱいいる訳で、当然その人達には資金調達は出来ないと。
だから借りる側にも問題があるし、また貸す側にも問題があるし。双方の中でやっぱり農業金融というのは僕は非常に遅れているなと思うのですね。
ですからやっぱり逆な言い方をすれば一部の伸びている人達は、きちっとこの金融が場合によっては補助金と言う制度も含めて、金融という事に対して、あるいはお金の問題に対して取り組みの上手な人は、ある意味その裏返しで作ることも上手だったりして即ち経営が上手だと。こういうふうになって行くわけですけども。
作る事が下手な人は、金融もヘタクソで結果として経営になっていないと、こんなパターンがやっぱり平均点でいうならば、そういう方のほうが圧倒的に多いと思いますね。

:勝ち組の方は金融もしっかりしていますか。
決算書とか、やっぱり普通の金融機関からも借りられたりとか。

:それは、あんまりそういうイメージないのですけど。

:さっき上場もね目指すべきだと話ありましたけど。

:あのやっぱり技術力が高い方と、そのファイナンスが得意な方と、経営が得意な方と、普通の会社だとこう皆分業していますよ。ちっちゃな会社だと分業しているのですけど、
農家さんの場合ですと、それを一人の人がやっているケースだと奇跡的に全ての能力を持っている人がいるとそれが成り立つという感じですけど、結構やっぱり当社の取引先の農家さんを見ていますと、結構分業が進んでいるタイプの、どっちかというと家業よりか企業に近いアプローチで農業にやっている方も結構多いかなという感じがしますね。

:フランスの事情なんかご存じですか?
皆、農家は巨大化してお金借りたりしているんですかね?

:そういう銀行ありますからね。フランスにももちろん、そういったところに皆さんお世話になっていますね。
で、まあやっぱり僕がワインが好きなんで、ワイナリーに行ってよく生産者とよくお話するのですけど、やっぱり新しい機械を買うとなると相当な額のお金がかかりますし。
新しいブドウ畑を作る為に凄いお金が必要で、また土地を買って、又そこから植えていかないといけないですね。その時に凄い額のお金がかかるので、やはり長期で色々考えて工夫しながら、結構皆さん頻繁に銀行とのやり取りはしてますね。
で、大体街中に銀行があるので、大体銀行に来るときは皆さんうちの店に寄って下さるので「またお前銀行に来たのか」という話はよくしますね。

:銀行から借りるぐらいですから、決算書とかあるのでしょうね?

:そうですね。

:ちょっと残りが少なくなってきましたが、最後はその皆さんが考える日本農業こうやったらもっと元気になるんじゃないかという所をあの皆さんに聞いて聞かせて頂きたいと思うのですけど、その前にちょと、コマーシャルがなくてずっとぶっ続けですから皆さんのちょっと肩をほぐすためにもいくつか質問が来ていますのでちょっとお聞きしたいと思います。
ピーチカブってどんな味なんですか?

:それは良い質問ですね。ありがとうございます。正に名前の通りのですね

:桃みたいな味ですか? 甘いんですか? 食感は桃なんですか?

:そうですね。甘いですね。食感はカブです。
味はふんわり甘くてですね、でも火を入れるともう台無しなんです。

:生で食べるしかない。

:生で食べないと美味しさが分からないです。素晴らしい質問ありがとうございます。

:パイナップルも気になるって話があったのですけど。
パイナップルはどう?

:パイナップルも喋っていいんですか?
これはちょっと喋ろうかと思ったのですけど、これは実はですね日本の農業技術をですね、海外に持っていって作ったやつですけど。
これは台湾が作っているのですが、やっぱりメイドインジャパンでじゃなくてメイドバイジャパニーズって奴ですね。
日本人が営農指導をして作ったものです。
これは気候が台湾は非常に適しているのもあってですね、これは凄いのが芯まで甘いと言うのもあるのですが、皮がですねグレープフルーツみたく食べ終わった後の皮を絞るとですねジュースが出来るんですよね。それもまた美味く抜群の。
本当に良い質問ありがとうございます。

:結構皆さん見てますね。
食料自給率が高いと何がいいのですかという質問が来ていますけど?

:食料自給率ですけど、まずは結果ですね。カロリーベースを計算したのは日本だけですから、穀物だとか餌だとか肉だとかといった高カロリーの物が国内で沢山作っていれば、自給率が高いというんですが、実際それと野菜を規定としてのビジネスとして考えるなら全く関係なくて、何故日本が今農水省の計算で低いのかと言えば、結果的の農家が稼ぎたいのを作っているからそうなっていると。
食べたいものを食べているからという事で収まっているのですね。

:戦争とかいろんな天変地異があった時に、食料自給率が低いと日本人が飢えるのではないかという意見があるのですけどどうですか?

:まずありえないですね。
国内ですね、過去の大危機を見ても、当時は貿易が発達していませんから国内にその食料の数が限られていたのですね。
国内で不作になれば、ようは代替する量がないのですね。
それが世界から、日本も国内含めてリスク分散されたほうが当然いい訳ですね。ですからそれは間違っているって事ですね。

:戦争になると、まずお湯を沸かす石油が出なくなるんじゃないかと。

:戦争ってまあ仰るのであれば、もう日本に入ってくる船を全部爆撃されるかというようなその状況を自ら日本人が作り出すかという問われているだけであって、あのそういう事を想定する自体が僕は凄く、軍事的であるし好戦的であるというふうに思いますけどね。

:なるほど、若い人に魅力的な職業になるポイントはというのは?

:やっぱりもっと楽しくないといけませんよね、やっぱり色んな農業があっていいと思うんですよね。
例えば、大規模の農業もあれば、趣味の農業もあれば、僕は何だっていいと思うんですよ、それぞれが好きな農業。
あるいは俺は赤字でもと、ただじいさんからね先祖代々からあの続いているこの田んぼを守らなくちゃいけないと言う人もいてもいいんですね。
動機は何でもいいと思いますが、やっぱ楽しくなきゃ続かないですよね。
でその楽しくない大きな要因が、やっぱり赤字だからねっていうのが多くの人がですよ。多くの人が楽しくない、例えば鍬を持って耕すこと、トラクターに乗る事、これね意外と楽しいかったりするんですよね。
その部分だけでいえば、でもちょっと待てよと、それ本気でやってみると気がつけばね赤字じゃねえかと、下手すれば全く赤字どころか給料も出てねえじゃねえか、こうなってくると楽しくないじゃない最終的には。
だから経済面も含めて、やっぱり楽しくしないといけないのではないですかね。それなればどんどん増えると思います。逆に言えば。

:国の方で考えているソリューションとして、植物工場型の施設ですね、屋内でもビニールハウスの変形みたいなやつで、中で水耕栽培みたいなもので歩留まり良く何期作も出来るLEDなんかを使って、二酸化炭素を入れて成長を早めて。こういったものが出来ればもっと休みを取れるようになるし、汚れなくなるし、農作業でですね。病害虫とかも少なくなってサラリーマンみたいに安定した収入が望めるじゃないかと言われるのですけどどうですか?

:まず、何十年先まで含めてその技術がどうかと言われれば僕は大賛成ですね。色んな事を考えてやるべきだと、技術革新は当然あるべきだと、しかし足元の今だけを見て言えば全く採算が合っていませんね。
まず一つにイニシャルコストが掛かり過ぎるという問題、それがもう一つコスト面だけではなくて例えばLEDを入れますと、これ熱いっぱい入れますねとね、
LEDを入れることによってあるいは蛍光灯をいっぱい入れることによってCO2をどんどん出しますねと。
そして今度は熱も出ますと、じゃあ熱を冷ますために丁寧に冷房を入れますねと、冷房をがんがん焚いてまたCO2出しますねと、こういう密閉型のやっぱり植物工場をやることは現段階においては無理があると思うんですよ。
将来には分かりません、技術革新色んな物がコストが下がったり色んなことがあっていいと思います。
しかし現段階ではそういう状況の中でとても高い値段の野菜が結果として世に出て行って、とっても高くてもそれでもまだ赤字ということで続けられないと思うのですね。
ですから技術革新に関しては全然否定的でもないし、あるいは我々が知らない事が世の中に出て行く事にはいい事だとは思いますが今に限ってはまだまだ無理があるというのが正直な実感ですね。

:はい、ありがとうございます。
最後にですね皆さんから一言づつ。特に日本の農業を元気に、成長産業にする為に、こういう所をやればいいよという政策的な提言ですね、いまある政策をやっぱ辞めた方がいい、修正した方がいい、これを含めてですね新しいことでもいいです。こんな事をやればいいんじゃないかという観点から、あの日本の産業をよくする為にあの政策提言をね。じゃあサムライの方からお願いします。

:シェフとしていいますか、レストランのオーナーとしましては、あの僕らのようなシェフがあの農家さんの所に行きまして食材の価値がどうだったかという声を直接伝えることがまず大事じゃないかなと思っています。
それはフランスで生活していますと、自分達自ら市場に行って食材を買ってそこで生産者と交流することがあるのですけど、そこでやはりあの先週頂いた野菜が美味しかったからまたくれないかと聞いたりすると、いや今週はないということがあるですよね。そしたら代わりにこういうのが出てきているからどうだという事を言われてこうまた、その時にある物だけを買って帰ってまた店で料理をしていくのですけど。
そういった時に、まずただ単純に美味しかったよありがとと話す事を言えるのが単純に農家さんを元気にしていると思いますし。
一応こんなカッコしていますが一ツ星という名誉のある賞を頂いていてますので、そういったシェフが市場の誰かさんのとこから買っているところを、見ているんですね皆さん。
だから僕が買っているとやはり他の人達もズラズラズラッとやってきてそこの農家さんのとこで買ったりするという事があるんで、なるべく私も同じ所だけで買うのは辞めようと思っているのですね。
たまにフラフラフラフラ色んな所で買うようにしていて、そういった事をやっているとそういった所を見られている方には見られているので、そういった点でやっぱりオーナー側も僕の様なっていうか料理人がね直接農家さんに声を掛ける、伝えれる環境というのをもう少し増やしていければいいなと一つ思っています。
というのは、僕らお客様から美味しかったよ、ありがとうという言葉を頂いているのですけど、じゃあその声が本当にその声が生産者に届いているかと言うと、意外と発注っていうのは紙一枚で送って注文したりする、FAXするという問題があるんで、中々あの僕らが頂いたお客様の感動というのを生産者に伝えられていないというのがありますので、そういった消費者と生産者の声がもう少し直接聞こえるような環境を作っていくと農家さんももちろんお金を稼ぎたいと思ってますけど、やはり農家、うちおじいちゃんが百姓やっていましたので、やっぱりあの百姓やってて一番嬉しい瞬間というのがやはりあのワザワザたまに訪ねて来て下さったりとか、また近所の人がこう来て美味しかったとかまた頂戴よって言いに来たりしてやはりそういった言葉が一番嬉しいんですよね。

:レストランからUSTREAM中継とかして、美味しいねとかやって見ては。農家に直接見せるとか。

:面白いですね。そう言うのがあるとホントに凄く凄くいい刺激にもなると思いますし、やはりありがとうと言われる言葉を少し直接聞ける環境が、まぁレストランとしても必要ですし、家庭の食卓で出てる笑い声ですよね食事中出ている笑い声をやはり農家の方達がもっと知って頂ける。
まあ今本日の会話の中でよくビジネスと言う事を言われていましたけど、まあ日本語で分り易く訳すと商売って事になりますけど、僕の中での商売というは笑いを売ると思っていますので、やはりそういった笑いがちゃんと農家の方達に聞こえればそれで少しづつそれで心の面も精神的にも変わってくると思うので、そういった環境をこういうネット社会でいろんな工夫が出来ると思いますんで。そういった所をもっとやって行くといいかなと思っています。

:ありがとうございます。まあIT事業ですからね。では高島さん、どうですかまあ政府が今やっている政策も含めてですね、新しいもの、今あるものをこうした方がいいってのがあったらどうですか?

:はい、まずですね先程自給率の話がありましたけど、自給率という言葉を忘れた方がいいのではないかと思っていてですね。
日本の強い産業、自動車とかアニメとか、自給率気にして育った産業はないと思うのですよ。
その自給率という言葉が、非常に防御的っていうか、内向的な感じがして。

:自給率が柱になっていますからね。

:自給率がもうそれだけで内向的な気分になるなと僕は思うのです。
でそうじゃなくてですね、先程からやっぱり本当に良いものの格付けをしっかりとやるべきじゃないかと思うのですね、
本当にこだわって良いものを作っている方が経済的にもちゃんと得られるだけの正しいお客様の消費者のニーズに近い格付けみたいな物をやるべきで、もしかそれが国がやるべきなのか、オリコンさんみたいな所がやるのもですね、オリコンさんとかこうそういうランキングが上手な方がやるのかあるんじゃないかと思うのです。
国がその上でやって欲しいと思うのが、その基準を輸出して欲しいんですね。
基準がアジアや世界で通用するような基準になればですね、その上に載っているのが日本の野菜なので非常に優位な位置にいけるんじゃないかというふうに思うので。
こう内向的よりも、もっとこう日本国内だけの商品だけでなく技術も含めた海外も含めてその格付けみたいな物と、その格付の流通という物をやって欲しいなと。

:格付けは民間がやって、その普及は国がやるというのがいいのですか?

:いや、その国が格付けやってもいいと思うのですけど、なんかわかんないですけど選挙で政治家が選ばれると言うシステムの中では結構難しいんじゃないかと。感じがなんか

:なるほどね。ありがとうございます。
次に、今の政策、新しい政策。

:はい、ありがとうございます。僕は2つあると思ってましてですね、特に注目すべきは一つはですね戦略に強弱を付けましょうよと。
例えば日本の農業政策は、やっぱり農地法と言う延長の中でですね、8、9割は米の議論のように思うのですね。
米の話ばかりしていてですね、主にですね、肉とはまた特殊ですけどね。
農業=米みたいな雰囲気があって、もういい加減それ辞めましょうよと。
例えば、米を強化するなら強化するでいいです。逆にもっと弱めるなら弱めるでいい。
あるいはどこをどうするか、何をするかで強弱を付けるべきで、なんとなく争論日本農業という会話はもはや限界じゃないかと思うのですね。
例えば、アメリカでブッシュ政権の時にバイオエタノール戦略というのを明確にやって、あの時トウモロコシ関係の人は莫大に儲かったのですよね。
僕は別にバブルを望んでいる訳ではないのですが、戦略に基づいた経済の発展もあるよねということで、やっぱり戦略で強弱を付けようと言うことが1つ。
もう一つは、先程言いましたように農業経営はやっぱりなんやかんや言って弱いよねと言う事でして。
そういったとこは補助金というお金の出し方ではなくてね、はっきり言って補助金の無駄遣いってみんな認識しているのですよ。
ですからそんだけ予算があるならば、もっと別のビークルを作ってもらって。
例えば昨年の夏に、まだ自民党政権の時には農水省さんから、これからは農業ファンド作りまっせと、このファンドの運用を民間に任せまっせと、ちゃんと新聞発表までされたのですね、去年の夏。
ところが残念ながら民主党政権に変わっちゃって、その僕らが大いに期待してた政策が一回しゅんとなったのですね。
僕はこれをね、民主党の皆さんにもう一回復活させて頂いて、新しい農業金融の一つ、別にそれが農業業界を全部を凌駕するなんてことは思いません。
しかし、今まであった選択肢の中にまた有力な選択肢が一つが増えると、これだけで業界の活性化に大きく繋がるなと思っておりまして、
そんなことで農業金融、農業ファンドみたいなものをぜひ民主党さんには頑張って頂きたいと思っています。

:ありがとうございます、本当に農家の声を直接、消費者の声を伝えるですとか、格付けをやってそれを普及させていく、海外に、農業金融の話がありましたけど、重複しても全然違う分野でも結構なのですけど、どうですか?
必要な政策、修正すべき政策。自給率とかも

:まず政府が何か出来ると、いうのを自ら過大評価しすぎているという所を治して欲しいと。ほとんど廃止にしていいとおもいますね。
というのは、さっき商売と仰いましたけどもあたかも国家の為にね、食料を作っていんだというような雰囲気。
自給率を上げる為に我々は働いているんだというようなその余計な使命感なりプレッシャーなり余計なその物を与えているわけですね。
それがゆえに本来では食べる人がいるから作る訳ですね。誰も注文がないのに作ってですね、国がどうにかしてくれと言うのは相互、ある意味政治家と農民の相互依存関係、未来のない依存関係が出来ていてそこに国民が惑わされていると。
それによって、また政治力ですね、政治の一票の力をですね上手く使っていると言うネガティブキャンペーンをその最悪の形で使っているのですよ。
これを無くすのはどうすればいいかというと、まさに自給率政策が無くすと、言われたとおりですね。まず無くなると、そうなればお客さんの欲しい物を作る人が残ると。
作れなかった人は残れないと、いう極めてシンプルになる。
今はお客さんがいない、作っても売れない物にお金が行きますと。というとそちらに依存してしまいますよね。
本来であれば、何十万という数のお金で生きていますと。それを減らしていきますともっと土地が出来てきますよね。
お客さんは開拓したくてお金を撒いたと、それが減って行けば今度もっと努力しなければいけないと、言うふうにそのどんどんどんどん人間の向上心というのが刺激されますから。
ですから今やっている民主党の政策というのは史上最低ではないかと思いますね。はっきり言って。

:企業努力をもっと求めるべきだと。

:企業努力をもっと求めるべきだということですね、ですからその為には自給率政策を無くしてその金額を減らしていくかと、そういうことで上がっていくと言うことに尽きるのですね。
政治がなにか農業について出来るかとすると、もう政治家が思っている時点でおかしな話ですね。
商売なのですから、そこを技術力なんですね。それを未だに成長戦略があるというよりかむしろ規制を緩和すると。
マーケットを求めるのだったら日本の国内にですね、国境を高くして海外に売りますよという低い姿勢でですね、そういうのは通用しませんよね。
ですからお互い下がっていくと言うふうに行かざるをえないと。
日本だけ特殊と、日本の農業だけ成長しようとかそんなその都合のいい話が、あたかも通用するような政略を立てながら国内では自給戦略を取ると矛盾したことはですね永遠に解決しないということですね。
ですからせっかく自民党から民主党に変えたのですから、ちゃんと自民党の農政を総括して頂いて、そう上で民主党はどうして行くのかというのを今日語って頂けるのを楽しみにしていたのですけども。最後に。まとめて、

:僕は聞き役ですから。時間も過ぎましたし。
ただ凄い面白いのはですね、ぼくはあの鈴木さんが言われている一兆円目指すんだと、どの業界だってあのトップシェアリーダーというのはマーケット全体のね1割ぐらいあるんじゃないかと、大きな企業になってバイイングパワー、交渉力を持ってバリューチェーン全体で付加価値を付けていくぞと、これは凄く面白いと思うのですけどどうですか?

:鈴木さんが1兆円目指す時に、じゃあ1兆円のイノベーションの原資は何かということですね。
それはその鈴木さんの農場が作った物なのか、それとも鈴木さんの会社がもう既にある系列企業なりを買収していった物なのか、それとも仕入れて売上が上がっているのか、そこを鈴木さんに解説頂かないと、1兆円の道筋ですね。
企業をどんどん統合していくという買収戦略なのか、10億の企業を1000社買収すれば1兆円ですね。仕入れるのかそれとも生産事業なのか、そこを私は正直分からないのでそこを教えて頂ければ解説出来ますね。

:最後に一言どうですか?

:全てが戦略でしょうね。
ただそんな事が簡単に出来ると思って言ってるわけでもなんでもなくて、ただそれぐらいホラを吹くような世の中になったほうが楽しいなと思っているのですよ。はい。
今それがリアルにそれが出来ると言うような物でもないし、今それが目の前にある訳でもありません。
しかしながら、だからといっていやそういった事をですねやっぱり下げるのも面白くなくて、いつか例えばプロ野球選手になりたいなと思って、一生懸命子供のころ草野球をやっていたような目指して頑張っていたようなね、
気持ちを大事にしてやっていくと、そしてそんな中で方法論は、今何を言った所で目先の話ではありません、どうせ変わります、それからどうせ出来ないと思います。
でも、そういう志、そういう気持ちを持っていくのが大事かとそんな意味では、1兆円と言ったのはあれですけどそんな気持ちを持っています。

:本当にありがとうございました。明日も成長戦略の役員会があって、農業も成長戦略の一つの中にもう、御免なさい入っちゃっているんですけど、今日は非常にいい議論で参考になるものを頂きましたので、また、第2回をやらせて頂きたいと思っていますので、その時にまた評論頂ければと思っております。

今日は本当に皆さん最後までありがとうございました。

皆さんどうだったでしょう。
本当私に取っては実り多い回だった。収録だったと生放送だったと思うのですが、第2回もしっかりとやっていきたいと思っています。
また次回はですね、またまさるとも劣らない素晴らしいゲストを皆さんに来て頂きましてあっと驚くテーマで第5回もやりますので乞うご期待です。
今日は最後までご指導頂きましてありがとうございました。皆さん本当にありがとうございました。

全員:ありがとうございました。