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【書き起こし】孫vs佐々木対談「光の道は必要か?」3-3 フリー討論

孫正義vs佐々木俊尚対談「光の道は必要か?」Part3-3
「フリー討論」の書き起こしです。

聞き間違い、わからなかったところ等ありますがご容赦ください。
(ご指摘歓迎)

孫:
僕はあの、例えばね、医師の不足という話がありましたよね、やっぱり医師の絶対数ももちろん不足していると思うんですけども、僕も26、7の時に、肝臓を患ってね、3年入院を出たり入ったりした。
もう本当に不安だったんですよね。もう死ぬと言われて。やっぱりその、医師の頭数もさることながら、本当に素晴らしい専門能力を持った医師に巡り会えるかどうかと、いうことで自分の命が助かるかどうかになるんですよね。
さっきの読影医師の話もありましたけど、王監督だってね、あれほどの日本の国民栄誉賞をとった、素晴らしい野球界に貢献した人がね、胃がんの発見がちょっと遅れたわけですよね。だから胃の摘出を全部とらなきゃいけなかった。
もう少し早く、半年ごとにレントゲン撮ってたわけですからね、その前の検査で、わからなかったと、それはまあ、いろんなことの病気を診る、お医者さんですから、優れた能力は持っていたと思うんですけど、もしそれが、胃がんの読影専門の人でそればっかり診てる人だったら、もしかしたら見落としてなかったかもしれない。

佐々木:
まあそうですよね。

孫:
そういう意味でやっぱり、専門性をどんどん高めて、クラウドで離れたところから遠隔医療で、少しでも助かる人が増えるということが大事だと思うし、それから小学校1年生の時から、もっと言えば生まれた、産婦人科でね生まれた時からの状況が、死ぬまでの状況のものが、すべて医療クラウドに入ってるということになったならば、その子がどんな薬にアレルギーがあるとか、あるいはもっと言えば、今から20年後、30年後はDNA、生まれた時からのDNAが、全部医療データベースに入っててクラウドで、この人は65歳前後でどういう病気に疾患する可能性が、何十何パーセントあるとこまで来ると、予防医学で早め早めに食事療法だとかその他含めて、その健康状況を遥かによく保てるように、これから高齢化社会が来る中で、やっぱりより元気に活力のある、高齢者が増えるほうが、医療コストだって下がるわけですよ。
予防医学をすることの方が、遥かに医療コストを下げられる。そのためにはどの病院で、受けた医療診断の検査の数値も、レントゲンも、与えた薬もそれによって何%どうなったかと、生まれた時からのやつが全部あれば、はるかにトータル医療コストを少なくとも僕は3割下げられると。
言うふうに思ってるんですね。
もし3割下げられたら、是非政治家の先生方には見てもらいたいというのはこの1ページなんです。
今我が国の税収は40兆円ぐらいしかない、税収が。年間で入ってくる国家として入ってくる、
それが、今2010年ですよ、それが今から5年後には、なんと47兆円になるという予想があるわけです。税収以上に、医療費だけでかかっちゃう。先ほどから言ってるように、もし3割医療コストが、
予防医学だクラウドだということでできるようになれば、事務費も減ってくれば、重複診断も減ってくれば、3割仮に削減出来るとするならば、10兆円規模の医療コストの削減ができる。
せめて今の医療コストの範囲の中で留められるようになる。このままで行くと高齢化社会で、高齢者医療で、どんどんどんどん右肩上がりに増えるばっかり。

佐々木:
それは、おっしゃる通り。

孫:
それでは、保てないです。だからそうなると、天下国家の国を運営するという中で、増税をガーンとしていいなら別だけど、そんなに増税ガーンとやったって、政権持たないですよ。
増税ガーンと言うわけにはなかなかいかない、国民がみんな困るわけですから。そうすると、僕は事業仕分けも大事だけど、事業仕分けで1000億2000億なんて僕に言わせれば誤差だと。そういう次元のことを、一生懸命やらなきゃいけないけども、それ以上にもっと大切な、大きいところから、会社経営で言えばね、大きい問題からまず解決しなきゃいけない。先ほど集中と選択と、一番国家として金かかっている部分が医療コストで、一番かかっているコスト、国が成り立たなくなる。
せめて3割下げると10兆円規模の削減ができると。10兆円規模の削減ができるならば、先ほど全員の医療関係者に無償で電子カルテをばらまいてもたった600億円。

佐々木:
まあそれはそうですね。

孫:
製薬会社が医療クラウドの利用料で払うということで、クラウドの製作コストはゼロ円でできると、そうすると端末代が600億円、クラウドの製作コストが、製造コストが国家にとってはゼロ円でできる。
いうことになるならば、それで10兆円規模の削減ができるならば、これは政治判断しなきゃいけないんじゃないか。
毎年巨大な金がかかってるわけで、一日でも早くやらなきゃいけないんじゃないかと、そういうことのためならば、もう小さな誤差の
理論は、もう後回しにして、腹をくくって、年限の目標を決めて、目標の年限から逆算して、これを実現しなきゃいけない
ということを僕は申し上げたいわけです。

佐々木:
なるほど。

孫:
そうしないとね、いつまでも議論ばっかり1年間で10兆円規模のものを失うと。

佐々木:
まあ乗り越えるためには、ものすごいたくさんの抵抗戦力がある。これをどう潰していくか

孫:
医師会が抵抗しようが、何が抵抗しようが、全員なぎ倒してでもやらなきゃいけない、そうしないと国が成り立たん。

佐々木:
そうですね。

孫:
もう反対する医師会が何だいたら、もう国賊ですよ。僕に言わせれば。

佐々木:
ははははは。

孫:
たいがいにせいと。

佐々木:
おっしゃる通りだと思います。

孫:
だって国民が払っている医療費で成り立ってるんですよ、医者の雇い主は国民なんです

どこかのおじいちゃんの医者がですね、俺の書いた診断カルテは俺の著作物だ、誰にも渡さんなんていう人がたまにいるわけですよ。たいがいにせえと。あんたがもらっているその医療の点数の、払い手は誰ですかと。国費ですよ。国費は国民が払ってる。雇い主は国民で、ましてや僕が体をレントゲン取られたとする。レントゲンの著作権は誰にあるんだと?俺の体は俺のものだと。

佐々木:
そうですね。

孫:
肖像権は俺だよと。お医者さんのあんたに、肖像権があるんじゃない。ですから僕の肖像権は当然医療クラウドに、その診断した医者はあげる義務がある。それで握りつぶすと、自分のローカルのところに握りつぶして、他の病院に渡すものかと。たいかいにせえ。ですから、医療データというのは、国民に帰属している。患者に帰属している。というものであって、特定の医者だとか、医師会に帰属しているものではないと。それを履き違えているんじゃないかと。

佐々木:
そうです。PHR。最大のメリットと言うのは、今まで医師でしか見れなかった、医師カルテってものを健康情報を合体させることによって、医師と患者とその家族の3者から自由に閲覧できるようにさせる、ここに最大の肝があるわけで、つまりはそのクラウドの情報って一体誰のものなのか、という議論はずっとあるわけですよね。GoogleのサーバーにあるGmailは、Googleが所有権を持っているけど、本当は利用者のものであるはずだし、Amazonの購買履歴は本当は僕のものであると思うし、その概念が実はいままでの議論の中でかなり欠落している部分があるので、もういっかい本当はちゃんと定義し直してですね、

孫:
国民主権ですよ。

佐々木:
そうなんですよ。セルフコントロールできるようにしていかなくちゃいけない、ていうのはすごい重要だと思います。

孫:
インターネットがもたらす革命、クラウドがもたらす革命というのは、いままで「ナントカ士」といわれているライセンスをもらった先生といわれている人が偉いかのごとく、勘違いされて、特権階級にいるわけですよね。医師だとか、代議士だとか、弁護士だとか、会計士だとか、なんかみんなライセンスをもらって偉いと敬われて、その偉いといわれる先生から言われるとすぐ引っ込んじゃう。そういうのは僕は間違いで、国民に主権があるべきと思います。

佐々木:
ネットていうのは、そこをフラット化させるすごい強い引力があり、これはいい方向に進んできていると思いますよ。

孫:
全くそのとおり。だから僕は基本的人権に、情報アクセス権というものを、21世紀の基本的人権にいれるべきである、といっているのはそういうことなんです。これは、国民一人ひとりが、平たく、平等に、持つべく権利で、医師に権利があるわけでもない、学校の先生に権限があるわけでもない、政治家に権限があるわけでもない、ましてや役人に権限があるものでもない。国民に権限があるわけです。

佐々木:
そうですね。

孫:
そうすると、医療情報はクラウドにあげる義務があると。

佐々木:
そうすると、やっぱり情報アクセス権の中心というのは、そのアクセスをどうコントロールできるとか、国民の側が、どうコントロールできるかというアーキテクチャとして、作るってことが実は重要だと思うんですね。

孫:
まったくそのとおりですよ。だから国民から集まった情報クラウドをセキュアに保って、そして個人情報も守って、しかもコスト効率がよくなるようにして、さきほどいったように、製薬会社は薬の開発コストが下がるわけだから利用料は払う。その利用料でクラウドのコストがゼロ円になる。10兆円節約できる医療費で、600億円のワンタイムのコストの電子カルテをまかなえるということであれば、まったく国費の追加のものをあてにするんじゃなくて、さきほどのメタルのコストを削減したところで、あらたな光にするのといっしょで、医療コストの無駄遣いのところを削減することによって、削減のための21世紀の道具としての電子カルテをタダ配りできると。

佐々木:
それは全面的に同意します。

孫:
タダ配りできた電子カルテをいらないという医者はあまりいないと思うし、いらないという医者は少なくとも、保険の点数による医療収入はあなたにあげない、と。

佐々木:
ははは、そうですね。

孫:
あなたが、保険点数による収入がいらないというならば、電子カルテを、

佐々木:
ただね、そういう話になると、僕が同意して言ってるわけじゃないんですが、必ず、この日本という国は、使いこなさない人はどうするんだ、という議論をするわけなんですよ。常に低い方にレベルが合わされてしまう。

孫:
そう。まったくそのとおりです。さきほどいったように、メタルに低い方に合わせられてしまうのと一緒で、

佐々木:
孫さん、なんでもメタルに話を持っていってしまう

孫:
いやいや、たとえばの例、いいじゃない、いわしてよ。
ようするに、低い方の次元に合わせようとすると、ものごとが進まないんです。抵抗する医者に合わせようとすると、進まない。抵抗する古い政治家に合わせて、ツイッターも今度のネット選挙で解禁にならないっていう話があるでしょう。「たいがいにせい!」と。

佐々木:
ただ、そこで社会的弱者のためというお題目を持ち出されれると、なかなか反論できないんですよね。そこをどうやって反論するかというのは重要な問題なんですよ。

孫:
医者はね、僕がいわせてもらうと医者は弱者じゃない。

佐々木:
でもね、たとえば、電子カルテを使って、往診の時におじいちゃんがみたいな話なると、じゃあ田舎に住んでいて非常に高齢で、無医村みたいなところで頑張っているお医者さんはどうすればいいんだ、っていう議論に常になっちゃう。

孫:
いや、それは、例えばiPadを使ってみれば、紙をめくれる人はiPadをめくれる。

佐々木:
それは仰る通り。iPadのすばらしいのは、いままでデバイドの下にいるひとのほうが使えるようになるってところが実に大きい。パソコンと違って。

孫:
まったくそのとおり。ようするにね、電子教科書だって、紙の教科書をめくれる人はiPadの電子教科書をめくれるんですよ。なにも特殊技能、ITリテラシーなんてややこしい言葉を使わなくたって、普通の人が雑誌や教科書をめくれる人が、電子教科書もめくれるし、指で触れてボタンが押せる人は、入力もできると。指で文字を書ける、電子ペンで字を書ける人は全員そこに入力できる。
ようするに、ITの過渡期の時は、難しいから過渡期に合わせなきゃいけなかった。ITが進化してきた、いまや、ユーザーインターフェースが進化してきて、機械が人間に合わす。人間が機械に合わすんじゃなくて、機械が人間に歩み寄って、遥かにつかいやすくて、別にiPadなんて取説ないですよ。取扱説明書ないですよ。なくてほとんどの人が使ってるわけですね。
30年かけてここまできたから、感慨深いものがありますよね。そういう意味で僕は特殊な技能を要しないでも普通の人がつかえるという状況に、我々は技術を提供するのは、我々がやらなきゃいけない責務がある。

佐々木:
それはiPadみたいなのを突破口にして、デバイドの議論をいい加減終わらせるという。

孫:
そういうことです。低い方に足を引っ張られて、進化を止めるんじゃなくて。ちなみに、お医者さんは平賀源内の時代から、お医者さんはハイテク好きだと。一般論として。一般国民に比べれば。やっぱりお医者さんはハイテク好きですよ。一般的に。なかに意固地なお医者さんがいるけども、意固地なお医者さんも、電子カルテに入力しないときには、点数がこないと。保険の。なった瞬間に1ヶ月で学ぶから。僕に言わせると。

佐々木:
さきほどの葉っぱビジネスと同じ。

孫:
そうですよ。一ヶ月で学べる。3日で学べるくらい簡単なものであれば、保険の点数がこないとなると、それは当然すぐに一瞬で学ぶようになりますよ。(ざわついている外野に向けて)おいこら、声がおおきいぞ。こっちが真剣にしゃべってるのに。

佐々木:
ふふふ。

孫:
ようするに、僕はそういうことで、お医者さんが国民主権、患者主権、ということにもういっかいなって、10兆円もつかっている無駄遣い、ここのところを改善していけば、さきほどの電子教科書の費用ですら10兆円の内数でまかなえる、600億円の電子カルテも10兆円の内数でまかなえる。

佐々木:
全面同意します。

孫:
その国費の節約した部分からまかなえた電子教科書、電子カルテというのがあれば、それが僕は国民にとっての利活用として、みんなが社会コストとして払っているものの効率アップができるということですね。

佐々木:
僕がもう一度付け加えるとすればですね、そこに使われるプラットフォームが海外のものなのか、国産のものか、こだわりはもういい加減やめて欲しい。

孫:
まったくいらない。そうなんですよ。そんなもので日の丸なんとかなんていうのはなんでかと。それで鎖国をする必要はない。

佐々木:
そうなんですよ。ここ10年それに引きづられて、ひどいシステムひどいサービスが永遠と日本国内で使われ続けて、決していい方向に向かってこられなかったというのがここ10年間なんですよ。

孫:
ようするに、おっしゃるとおりで、インターネットの世界は国境を超えたんです。CPUの世界だって国境を超えた。だから、左派のためとか、長州藩のためじゃなくて、日本だぁー!つってるんだけど、日本だ、韓国だ、中国だ、というじゃなくて、世界の人々にもっとも優れた技術、もっとも優れたプラットフォーム、コンテンツをお互いに競い合えってやればいいじゃないか。

佐々木:
ユニコード化によって、どんな海外のアプリケーションであっても、どんなダブルバイトの日本語が通るってことは劇的に起きてきてますしね。どんどん国境の壁、海外のものが使えないという状況はもうなくなってきているのは事実だと思います。

孫:
だから僕は本当にそういう意味で利活用が当然あわせて大切で、プラットフォームとして、2大プラットフォーム、国家が考えるべき、政治家が考えるべき、2大プラットフォームは、教育クラウドと、医療クラウドだと。

佐々木:
そうですね。仰る通りだと思います。

孫:
これは万人が、それで恩恵を得られるもの。あまり特定の小さなテーマのものを国家予算でやってはいけない。
小さなテーマのもの、あるいはエンターテイメントのもの、僕はアニメの殿堂とかいわれたけど。そういうものはやっぱり民間がやらないと。

佐々木:
やっぱり生活密着サービスが、まず普及してこない限りはだめですよ。
それは本当に、さっきからインフラの議論にも通じるんですが。それは車の両輪なんですよね。

孫:
仰る通り。
だから僕は全く車の両輪でね利活用の部分、プラットフォームの部分、そしてインフラとしての部分、どこも欠けてはならない。
100年に1回のパラダイムシフトが起きようとしている今ですから、そこは政治家も腹をくくって、国民も腹をくくって、そしてそこに役人もあわせて一緒に、国民のためだと天下国家の我々の時代はどうせあと何十年で終わるんです。
でも国は100年200年生きていかないといけない。

佐々木:
そうですね。

孫:
我々の子供のために、孫のために、ひ孫のために、我々が高い志で議論して、

佐々木:
そうだと思います。

孫:
出てくる問題点は穿った見方で足を引っ張り合うのではなくて出てくる問題は建設的に解決していけばいいじゃないか。

佐々木:
このまま放っておくと気持ち悪いガラパゴス化になりますよ。この国は。

孫:
仰る通り。

佐々木:
ガラパゴスはまだ進化しているだけからいいですけ、どこのままだと○○○化しちゃいますよ。どんどん絶滅に向かっている気がしてしょうがないですよ、今の日本の状況は。

孫:
全くその通り。

佐々木:
これは一旦鎖国を終わらせて、完全に市場を開放して、そこでどうやって戦っていくのかを再構築する時期に来ているような気がします。

孫:
絶対そう思います。絶対そう思います。しかもねそれを国費を使わないでやれる方法があったらそれに超したことはないじゃないか。

佐々木:
それは仰る通り。

孫:
もしくは国費に相当するものがそこで節約した中からやれればそれに超したことはないじゃないか。

佐々木:
そこで国費を使わないで済むかをきちんと議論を踏まえてですね専門家の作業チームを作り上げてそこで再度揉んだ上で進めるという事は最低限必要です。

孫:
仰る通り。そこで僕はここから先の作業チームは第2ステージだと思うんです。今までは第1ステージの議論でやるべきかどうかという議論。
ここから先は第2ステージの議論でどうやったらやれるんだと、何をすればやれるんだ、いつまでにやれるんだこういう建設的な議論のフェーズに入らなければいけない。

佐々木:
逆に言うと今みたいに政治が動いている時期はやりやすい時期ではあるんですよね。

孫:
そうそう。今までの過去の政権の族議員みたいのがいっぱいいて

佐々木:
そうなんですよね。

孫:
例えば医師会に族議員が何とかに族議員がもう過去の物にいくらでもしがみつきたいという人が、

佐々木:
そうなんですよ。例えば電子カルテみたいな物についてもその経済産業省がいろんなベンダーがいっぱい出している電子カルテシステムを共通に使えるようにする。
プロジェクトとかを実証実験としてやっている訳なんですよね。

孫:
僕はそのベンダーという物が曲者だと思うんですよね。

佐々木:
そうですよね。実証実験やっても結局、

孫:
国費にすがりたいという。

佐々木:
そうなんですよ。

孫:
国家予算を少しでもくすねたいという卑しい僕は心に思えて仕方ないんです。

佐々木:
それを一旦○○○やっても○○○は動かないし医師会は動かせないしこの繰り返しがずっと来た訳なんです。

孫:
大体経済産業省にもシグマシステムとかなんか、

佐々木:
ありましたね。シグマプロジェクトですね。第5世代。

孫:
全部死んだのです。第5世代コンピュータ。

佐々木:
そうですね。

孫:
大体役人の人が作ったその何とかプロジェクトという計画はほとんど使い物にならない物が多い。

佐々木:
そうですね。

孫:
だから民間が地に足をついた形でしかも国費を1円ももらわないという、国費をぶら下がってなんか予算を陳情してもらいたい言う気持ちがもうみえみえで、

佐々木:
そう、結局発想としては国内産業振興しなきゃいけない、そのためには実証実験を行わせて金を企業に落とさなきゃいけない、結果的に国内の企業に何かやらせる、この小さなまとまりの中で動いてしまっている

孫:
仰る通り、だから僕はねさっきのね、○○○のためのね法人向けのブラウザをもし国費を使ってやるとしたら大反対で、さっきのシグマシステムみたいな物になっちゃうとそうではなくてオープンソースで無料で世界中で出来上がってる共通プラットフォーム、それこそAndroidとかあるいはiPhone、iPadの世界の物のような、あるいはそのほかにもいろいろあるじゃないですか。

佐々木:
そうですね。結局規制を撤廃するのが本当は必要なんです。規制を撤廃し市場を開放して一番利便性の高い物を使うと言うことが本来。
それをやると海外から黒船が入ってきて日本の産業が駄目になる議論が常に行われていてですね、

孫:
黒船議論が危険な議論で。

佐々木:
そうですよね。

孫:
黒い船も白い船も船は船じゃないか。

佐々木:
トウ小平ですね。

孫:
ということで割り切って新しい時代に進むと。

佐々木:
仰る通りだと思います。

孫:
そういう広い心があれば日本のシステムだって他の国も受け入れてくれると。

佐々木:
そうですね。

孫:
もし日本が外国の物を拒絶したら今度日本が輸出したいときに向こうの国が拒絶するわけです。

佐々木:
imodeがどこにも受け入れられなかったと同じですね。

孫:
全くその通りです。日本が日本独自のシステムでほかの物を受け付けないってするから他の国でimodeを受け付けない。仰る通りなんですよね。
広い心でいい物はいいじゃないかと。
そして先ほどの電子教科書や電子カルテというのは僕はね今日現在の部品コストを単純に積み上げれば2万円で出来ると。

佐々木:
なるほど

孫:
実際積算したんです。実際に。

佐々木:
それはiPadみたいな。

孫:
iPad的なもの。

佐々木:
なるほど。

孫:
2万円で出来るんです。現在のCPUとメモリとディスプレイコスト云々で儲けを入れなければ。儲けを一切入れない。
単純に部品の組み立てコストそして単純にオープンソースの無償のソフトOSを使う。そしてアプリケーションはみんながお互いにどんどんオープンソースとしてあげあう。

佐々木:
そうですね。

孫:
と言う形にすれば国費を貰えない。貰えないという中で貰えないと言うことを前提にみんながよき心で貢献しあえばいい。

佐々木:
そうですね。日本の産業界とか日本人っていろんな技術とかすごい人とかたくさんいるんですよ。

孫:
すごいと思うんですよ。

佐々木:
ところがその技術をちゃんと活用できていない。何故かというと公共事業でおこぼれを貰うみたいなITゼネコンビジネスみたいなものが混ざっちゃっているから。

孫:
まさにそう。ITゼネコン。さっきから出ているキーワードで国費をすぐに使いたがる人がいるんですよね。

佐々木:
そうなんですよ。だからそういうのを一切やめて、一旦オープンな市場にして、そこでもう1回焼け跡から立ち直るみたいな感じでいろんなビジネスを立ち上げれば、きっといい技術を使って海外市場でも戦える人が出てくるはずなんですよ。

孫:
そう。ですからこの電子教科書と電子カルテを例えば2015年という目標の年限を決めて、もし議論した結果2015年では無理で2016年と言うことかもしれないけどそれは誤差ですよ。
要は大事なことはある特定の年限、リーズナブルな範囲の努力は必要だけれども不可能ではないという年限の目標を決めて、そこから逆算をして、ただしその時の考え方として国費をむさぼるという輩は参加しちゃだめと。

佐々木:
そうですね。国費をむさぼれないような仕組みを。

孫:
むさぼれない仕組みにして、端から2万円以上はないよと部品の積み上げコスト以外はないよとしかもそれはただ配りよということを前提にして、しかも予算が今かかっている国費を削減した範囲の中からしか使っちゃ駄目と

佐々木:
そうですね。ただそこでいい質の物を作れば海外市場で戦えるかもしれない。

孫:
そうですよ。海外にいくらでもそこで作ったそのクラウドとそのプラットフォームをほかの国々が医療の改善、医療が日本より遅れている国はいっぱいありますからそういうところが全体のシステムごとそのプロジェクトで受けたいという話はいくらでも出てくるからと思いますよね。

佐々木:
だからここでもう一度全部クラッシュさせてゼロから出直すべきだと僕は思います。

孫:
そうです。ただその時に大事なことはまた僕がインフラのことを言うとそこに引き戻すかもしれないけど結局両方なんですよ。
いくらクラウドを持ちたいとか電子カルテを持ちたいとか云々で規制を緩和したとしてもその併せて、つまりどんなに家電製品を持ったとしても、裸電球しかともらない程度の電力しか電線を流せないとなるとそれを作ろうとする意欲が出てこないわけですよ。

佐々木:
そうですね。国費がゼロであれば僕は孫さんの仰る光の道論の話は全然なんの疑問も反論もありません。

孫:
話がわかってきたじゃない。

佐々木:
分かってきたって何ですか。

孫:
ちょっと待ってよ。

佐々木:
だからそこはね、国費がかかってない

孫:
その前提さえあればいいんでしょ。

佐々木:
それはもちろんです。ただしそこについてはきちんと政策論じゃなくて政策論じゃないですね、実務ベースの検討をきちんと行うべきだということが
大前提だと。

孫:
分かってます当然。だから僕は前提付きでかまいませんよ。

佐々木:
それで否定されることも当然ありだと前提として。

孫:
もちろんそうです。国費を1円も使わないで21世紀のインフラ100年に1回のパラダイムシフトが出来るということであれば異論ないと。

佐々木:
ないですね。

孫:
ない。

佐々木:
全くないです。

孫:
ない。

佐々木:
ないです。そこだけ強調されるとあれなんですけど。

孫:
もちろん、僕の前提である国費を1円でも使わなければいけないと例えば光の道、教科書はいるんですよ1台2万円、電子カルテも1台2万円同じハードですよ、
いりますよ。だけどもそれはたかがしれた金額だとそれは国費ですよ。だけどそれは節約の中からですね。
光の道は少なくとも1円もなしで、離島まで含めてやれるというのであれば異論ないと。

佐々木:
そういうことですね。

孫:
ようはやれるということを僕が証明さえすればいい。

佐々木:
孫さんが誰かが証明するんじゃなくて、誰かが証明する。

孫:
誰かが証明する。
少なくとも僕は具体案出してる。

佐々木:
そうですね。

孫:
たたき台出してる。
たたき台が間違っていると思う人がいれば、間違っていることを証明する必要はあると思います。

佐々木:
そうですね。
だからそれはもう政策議論が行われるべきだし、実務ベースの検討というか議論が行われるべきだし、いろんなところで議論をちゃんとたたかわす場が必要だと思うんですね。

孫:
仰るとおり。
ただ僕が負けをもし受け入れることがあるとすれば、国費を1円でも必要とする。光の道を実現するのに。
そのときは僕は頭剃る。

佐々木:
そうですか(笑い)

(会場笑い)

孫:
でもね、本当に僕が国費を1円でも要求するということがあったら、国賊と呼んでいい。

佐々木:
なるほど。約束されますね。

孫:
約束する。
光の道を実現するのに国費を1円でも要求するということで行くならば、僕は国賊と呼ばれても一切異論ないし、頭を剃ることも一切いとわない。

100年国賊と言われてもかまわない。

もし僕がたたき台として上げてるものが、数字の面で間違ってないということであれば、高い志、やろうという意欲に対して、一人でも僕は賛同者が増えてほしい。

佐々木:
そうですね。
きちんとそれに答えて本当に○○○かどうか検討する場所をつくらなきゃだめですね。

孫:
もしできないと思うならば、できない理由をちゃんと数字を挙げて、ロジカルに反証すべきだ。反論をすべきだ。

これをなんとはなしに、なんか無駄遣いの垂れ流しになるんじゃないか? とか、
なんとはなしに、無線でいいんじゃないか? とか

僕は無線だけじゃ1000倍増える、100万倍増えるトラフィックを吸収できないと言ってる。

佐々木:
そこも検証すべきですね。

孫:
そうです。
ですから、僕はそれが、少なくとも、仮に1000倍じゃなくて500倍だったとしても、今の無線だけでは10倍とか、せいぜい100倍ぐらいしかトラフィックのキャパが増えない。

FTTHでフェムトなりWi-Fiなりつながないとできない。

それが国費ゼロで、少なくとも今よりよくなるのであれば、光の道がやれるのであれば、今よりもコストが下げられていけるのであれば、何をか反対しようか。

佐々木:
まあ仰るとおり。

孫:
そういうことを建設的な意味で、ぜひ○○○の先生方とか、あるいはナントカ族議員と呼ばれる人も含めて、ナントカ族議員と呼ばれること自体恥ずかしいと思え!それこそが国賊だ。

僕は天下りを一人も受け入れてない。100年間天下りを受け入れないと公言してるんです。

佐々木:
すばらしいと思います。

孫:
本当に。ですからそういう意味でナントカ族議員ということは、ぜひ勘弁願いたい。

佐々木:
透明化

孫:
透明化すべきだし、一回の圧力でナントカ族議員で

患者を助けられるのに
一人のがんの患者が、一日も早く
なぜそれを妨げる必要があるんだ。

自分がつかいたくない?

そしたら辞めろ! ボケッ!
言いたい

佐々木:
今後の政策論議では透明性が最も大事。

孫:
そうです!

佐々木:
オープンな場所で透明に行う。
今回のケースはそれだと思うんですけども、だから孫さんもできれば原口さんと会うときはご注意いただいて、あまりクローズな場所で会わないほうがいい。

孫:
僕はどこでも誰とでも堂々としゃべりますよ。
常に意見交換。それが道を歩いてる人であれ、首相であれ、

佐々木:
でもなるべくオープンな場所で会っていただいたほうが、僕はいいと思います。

孫:
僕はどこでも、いつでも、どういう形ででも、志を語るのに何も恥ずかしいことはない。

佐々木:
お気持ちは分かるんですけども、そこで政策のやりとりがあったとxxられてしまうと、どうしてもそれは密室政治というイメージになってしまいますよね。
それを本人が良しとされるかどうかはわからない。

いままで自民党政治だって自分たちは密室政治やってるつもりはないんだけど、誰かが誰かに会うと、それが料亭かなんかで会ってることによって、それが密室政治だとずっとされてきたわけじゃないですか。

ここはやっぱりオープンな場所でトランスペアレントにするというのがすごく重要だと思いますよ。

孫:
仰るとおり。
僕はいつでもどこでも、どういう形ででも意見を戦わせるし、いままでいろんな政治家とか、いろんな族議員とかが、密室でやってたと。
だからこういう形で僕はいくらでも堂々と、今話していることを同じ話を、誰とでもします。

佐々木:
そうですね。できれば次は政治家の方に入っていただいて、こういうふうな議論をするべきだと思います。

孫:
仰るとおり。
だいたいね、僕が政治家の先生方、何十人か含めてオープンな場で、僕のプレゼンテーションをしましょうかと、来てほしいといわれて、それが何かNTTの人がわざわざ来て、それ自体を止められたという話が最近あったみたいですけどね。
それ自体がもう既におかしい。

だから堂々と政策議論を、いつでも、どこでも、何時間でも、オープンな場で議論すればいい。

佐々木:
そうですね。

孫:
だからタスクフォースだって、委員の先生方が、隠して議論しているのがよくない。
だって国民のことを決めるのに、10人か20人のタスクフォースの先生方が、それこそ密室で議論して、最終的な政策提言をする。これも僕はおかしいと思う。

佐々木:
すべてオープンにすべきですよね。

孫:
全部オープンにすべきだ。
だから僕は、天下国家のことを語るのに何が恥ずかしいことがあるのか。

佐々木:
そうですね。自分が信じることを○○○であれば、何も隠すことはなにもない。

孫:
まったくない。まったく。

佐々木:
今非常にありがたい、すばらしいことに、ツイッターとかSNSはすべてオープン化していくし、透明化していこうという動きがものすごい勢いで今起きてるじゃないですか。

孫:
そうですよね。

佐々木:
その流れは多分もうおしとどまらないでしょうね。
これからの動き

孫:
だからこういう形で、時間無制限でね、○○○もされない、さっきから「トイレタイムだ」と持って来る人がいるけど、ばかやろううるさい!

(会場笑い)

孫:
時間を気にして、何かを気にして、天下国家を語るのに、十分トコトン語り尽くせないということのほうが、問題だ。

佐々木:
仰るとおり。

孫:
言葉を選ばなきゃいけない、ということも問題だ。

佐々木:
日本はね、すぐそういうことをやると儀式になっちゃうんですよね。

孫:
儀式でね、なにか原稿用紙

佐々木:
会議とかあると。紙配ってるから読まなくていいのに読む人がいる。あれ不思議ですよね。

孫:
だからやっぱり、腹から本音で語ればいいと思うんですよね。天下国家のことだから。

だから佐々木さんが堂々と自分で、ツイッター上あるいはブログ上で「光の道反対だーっ」というから、わかった、かまわん、堂々と語り合おう。
で今日は催されたわけですよね。
それもオープンな形でやりましょうと。○○○

僕は本当にこういう形で開かれた議論がなされて、しかもそれが国民が、何万人もの人々がそれを見てツイートして、これが本来あるべき政策決定の一番重要なプロセスだと思いますよ。

佐々木:
そう思いますよ。
こういう形が広まっていけば多分日本はよくなると思いますよ。間違いなく。

孫:
とりあえず乾杯しましょうよ。

(会場笑い)

(孫さんと佐々木さん、ワインで乾杯)

(会場拍手)

孫:
今日は本当に佐々木さんと語り合えてよかったと思いますよ。

佐々木:
とりあえずありがとうございました。

孫:
まだ腹に言ってないことがありますか?

(会場笑い)

孫:
駄目押し。
前提条件つきでいいですよ。
国費を1円も使わないで、光の道を100%離島にまで、しかもADSLより安い価格で光が使える。

佐々木:
前提条件つきと言うよりは、その前提条件を議論する場を作るべきである。

孫:
もちろん。
前提条件を、その数字を検討する。
スケジュールを検証する。
フィージビリティを検証する。

なんとはなしにイヤだとか、アイツが言うからイヤだということではなくて、数値をもった議論をする。
次の第二ステージの話だと思うんですけども。

佐々木:
そうですね。確かに。

孫:
誰かほかの人で聞きたい人あるか? 言うてみい!

(会場笑い)

孫:
ありますか?
どうですか?
あります?
あとからでもいいけど、今せっかくのチャンスよ?

(会場笑い)

孫:
いいですか?

(質疑応答に移ります)

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