2011.08.11 参議院 予算委員会 西田昌司:二つの献金、最後まで明らかにせず

前田武志 (予算委員長)
西田昌司 (自由民主党)
菅内閣総理大臣
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西田昌司君。

自民党の西田昌司でございます。菅総理、いよいよですね、菅総理自ら、お辞めになるということを、ご発言されたということですが、私と最後のですね、予算委員会です。今日はですね、いろいろ積み残し問題含めてですね、菅総理にご質問させていただきます。

それでまずですね、外国人献金なんですよ。これは何度も質問してまいりました。私の同僚も衆議院も参議院も質問してまいりましたけれども、要するに菅総理が外国人から献金をもらってですね、それを知らなかったと菅総理はおっしゃってるんですよ。ところが本当にそうだったのか。そのことを証明するためにもですね、我々はまず、じゃあ、菅総理がその献金を返したんだという日が、3月14日だとおっしゃってるんですよね。ですからまずそれをですね、領収書を見せて下さい、そう話してるんですけれども、領収書は見せていただけますか。

菅総理大臣。

私がこの間申し上げておりましたのは、ご指摘の人物が、私は日本の方だということに思っておりましたので、そうではなかったということがですね、それまで知っていなかったということを、一貫して申し上げております。

そして、それが、はっきりした、弁護士さんがはっきりさせた段階で、その過去の献金を、返金をいたしました。その領収書は、その領収書は、総務省に一定の手続きのもと添付して提出することになっております。そういった意味で、そうした措置を取りたいと。ぜひ、もし、どうしてもということであれば、それをお待ちいただければ、十分、公開をされると思っております。

西田昌司君。

まあね、これがいつも同じことの堂々巡りしてるんですよ。私たちがなぜそのことを言うかというとですね、要するに、元々この問題は3月11日に、朝日新聞が報道しました。しかしこれはですね、朝日新聞自らが自分で言ってるんですよ。9日に、菅総理に取材をしたんです。そして、菅総理から返事がなかった。そのままですね、11日に報道があり、たまたま11日がこの、決算委員会だったんです、参議院の。その中で私たちの同僚が質問したら、菅総理は、今言ったように「知らなかった」と。「事実関係を調べてもし外国人なら返す」というこういう話がされ、そしてですね、震災の最中の14日に実は返したんだということが、後々の委員会で、菅総理の答弁によってですね、明らかになってきたんですが、実はその一方で3月の10日に、菅総理のですね代理人が、K氏の代理人と秘密裡に会ってですね、返金をしたと。こういう報道が実はされてるわけなんですよ。

ですからもしこのことが事実でしたらね、菅総理が言ったこと自体が、既にもうこれ矛盾するし、まさに朝日新聞に取材されたことを受けて慌てて10日に返したんですよ。だからそのことが違うと言うのなら、そのことをね、積極的に話すためにも、3月14日なら14日の日付の領収書を見せるべきなんですよ。それをあなたがしないのは正に、それが見せれないからじゃないですか。ね。じゃ、今日いま持ってきてないのなら、領収書の話よりもですね、じゃあ具体的に「誰が・どこで・どのようにして」、「誰がいつどこで、誰にどのようにして返金したか」これはですね、昨日きちんと質問通告をしてますから、具体的にそのことを述べて下さい。

菅総理大臣。

私の依頼した弁護士が、弁護士が、3月14日にその当事者とお会いをして、きちんと、その…何ていいましょうか、公的な文書でがいせき…外国籍であることを証明する公的な文書で確認をした上で、返金をしたと、こういう報告を受けております。どこでとかということは、私詳細は聞いておりません。弁護士にお任せをいたしております。

西田昌司君。

だいじなのは「どのように」なんですよ。つまり、現金なのか振込なのか、それを訊いてるんですよ。

菅総理大臣。

弁護士の報告は現金であります。

西田昌司君。

それが出鱈目なんですよ。いいですか? もしあなたが、本当に弁護士がですよ、返金したとするなら、現金で返金なんてことは絶対あり得ない。なぜあり得ないのかと、それはですね、現金なら証拠だと我々にこういうことを言われるおそれがあるからです。ですから間違いなく、振込にして、その日を確定させてですね、「私が返したのは間違いなくこの日ですよ」と。「外国人と知って返したのじゃないんですよ」という、そういうやり方をしなければ、弁護士は仕事を職責を果たせませんよ。ね。現金だということ自体が、つまり振込でないということ自体がですよ、これが問題の本質なんですよ。つまり、振込でないから現金の領収書というのはですね、後でいくらでも改竄できる可能性があるのですね。

しかし、私が問題にしたいのは、そういう状況だけじゃなしでですね、この朝日新聞が、要するに3月10日に、あなたの代理人と向こうのK氏の代理人とがですよ、会って返金して、そのことをですねしっかりと取材してます。私もその、情報提供した方から直接お話を聞いています。それが、保土ヶ谷パーキングエリアじゃないかということまで、聞いてるんですよ。ね。本当にあなたが辞められるんだったら、きれいに全部すべて、国民の前に明らかにして辞めるべきじゃないですか。もう一度訊きますが、本当は3月10日に保土ヶ谷パーキングエリア、しかも午前中に、あなたの代理人とK氏の代理人が会って、返したんじゃないですか。そしてその、領収書をあなたは持ってるんじゃないですか。

菅総理大臣。

ま、西田議員がいろいろとですね、自分なりの推測なのか、あるいは想像なのか。いろいろと言われるのは、それは自由かもしれません。しかし私が申し上げたことは、私が申し上げた通りでありまして、弁護士を通じて3月14日に返金したということで。もしそうでないと言うんなら、それはあの、お話をいくらされてもですね、私は弁護士からそういう報告をちゃんと聞いておりますから、そのことをこの場で申し上げているだけであります。

西田昌司君。

まあね、最後の最後になってまでですね、そういう出鱈目をおっしゃるんですが。菅総理、この問題はですね、検察に告発されてまして事件化されてるんですよ。ですから検察がこれ捜査をしてるはずなんですけれども、検察庁に訊きますが、この事件は検察が今捜査中じゃないですか? 事実関係をお答えください。

西川刑事局長。

お答を申し上げます。ご指摘の件につきましては、検察当局において告発を受理し捜査中であると、承知をしております。

西田昌司君。

それでですね、私が聞いた情報によると、K氏はね、送った方は既に2回、検察から事情聴取をされてるということを聞いています。菅総理、あなたは検察からあなたも、調査を受けたんじゃないですか?

菅総理大臣。

告発をされているということは、今報告もありましたけども、これはどなたが告発をすることも出来ますから、告発を受けていることは私も承知をいたしております。その他この告発に関する、全てのことは、依頼した弁護士にお任せをいたしております。

西田昌司君。

何を言ってるんですか。「任せている」んじゃなくて、捜査を調査を受けているかどうか、事実関係を訊いてるんですよ。ね。鳩山前総理の時もですよ、あの大脱税事件ありましたね。あの時鳩山さん、まだ正直でしたよ。「弁護士が捜査を受けてます」という話してましたよ。ね。あなたの弁護士があなたに代わって、それじゃ事情聴取されてるんじゃないですか。お答え下さいよ。

菅総理大臣。

私はこの件については信頼する弁護士に任せておりまして、弁護士に全てを任せているということであります。

西田昌司君。

まあね、こういうことは堂々巡りになるんで、そのこと自体は終わりますが、だいじな事を言いますがね、今言いましたように、この問題は告発されて検察が今捜査中である。そしてそれが、どういう形になるかわかりませんよ。起訴されるか、起訴猶予とか不起訴とか、いろいろありますから。しかし、いずれにしましても、これはですねまた検察審査会に戻って、また検察審査会によってされることが、十分あり得るんです。つまり小沢さんと同じことになる可能性があるんですよ。

その時に、その時にですよ、様々なことがこれから調べられますよ。そこでですね、私は警察に訊きたいんですけれどもね、私は先程、保土ヶ谷パーキングエリアと具体的な場所を指定しましたけれどもね、ここへ行くためにはある高速道路、特定の高速道路を通らなきゃならないんですよ。そして、そのところには、Nシステムという番号認識のシステムがあるんです。で、私は、どなたが菅総理の代理人、そしてKさんの代理人がですね、少なくともKさんの代理人・菅さんの代理人、だいたい、この方だと特定できる方がですね、私は情報として得ております。その方の番号も知っております。で、こういうふうに、特定の番号をですね指定した場合、後からNシステムによってですよ、特定の車両がいつどこに居たかということを、捜査したらですね、それはすぐわかってしまうんですよ。ですから、そういうようにNシステムを使って捜査することが出来るんじゃないですか。警察の方におうかがいします。

警察庁・金高刑事局長。

一般論ではございますが、犯罪の関係者の車両がNシステムの下を通過していて、かつデータの保存期間内であれば、一定の重要犯罪の捜査目的のために、当該車両の通過事実を後から把握することは、可能であると考えております。

西田昌司君。

それからもう一つ言っておきますがね、ここには料金所がありましてね。必ずその料金所を通らなければ、そのパーキングエリアには入れません。そこにもカメラがついていますし、パーキングエリアの中にもですね、防犯カメラが置いてあるのですね。後々立件されると、こういうこと全部出てくるんですよ。

ですから私は、はっきり言っておきますが、総理はですね、退任されるというような話ですけれども、総理である限り、起訴も、また国会議員であるとこれは逮捕もできません。しかしあなたが、辞められた瞬間、これは立件されてそういうことになる可能性がある。そして必ずこれはですね、立件されてしまう。そのことをですね私は断言したいと思いますよ。ですから今のうちにもう一度、きれいに身を処していった方が、私はあなたの、後々も総理を辞めても政治家をやるのなら、あなたのためだと思いますが、最後におうかがいしますが、どうですか。

菅総理大臣。

まあ西田議員から私の将来まで心配していただくとは思いませんでした。西田さんも、私、税理士さんであることは知っておりましたけれども、税理士以上にですね、そういう犯罪捜査に向いておられるんであれば、そういうことをされるのも一つ将来の仕事かなと、このように思っております。

つまりは今言われてることはですね、全て西田さんが自分で言っておられるわけでありまして、私が申し上げてるのは、弁護士にお任せをしてそしてその弁護士が、当事者と会って、3月の14日にですね、その人物から、公的な書類で、外国籍であるということを確認して、現金で返金をしたと。それがまさに一貫して申し上げてることで、それが事実でありまして、それ以外のことは全て今推測で言われたんじゃないでしょうか。

西田昌司君。

これが推測であるかどうかということはですね、後々、私が言ったことを裏付ける方がですね、出てきますから、首を洗って待っておられた方がいいと思います。

それでは次の質問に移ります。同じようにですね、この外国人からの献金だけじゃなくて、菅総理の一番大きな問題はですね、これ以上にですね、これもこの外国人からの献金も大きかったんですけれども、いわゆる「市民の党」、この党というのがですね、北朝鮮の拉致を実行したり、よど号を実行したその犯人グループと、非常に密接な関係にある。ここの、この「市民の党」の関連団体、同じようなこの事務局そして同じ場所に事務局を持っている。実質上、同じ団体ですよ。そこに、菅総理から、6250万円。菅総理の草志会から行っているわけですね。この行った理由が、献金した理由が寄付した理由が何なのかと。こういうことを何度も何度も、我々も質問してきましたが、その度に「連携支援だ」と。「ローカルパーティーとの連携支援だ」と言ってるんですよ。

もう一度訊きますがね、それでは答弁になってないんです。何のために・どういう連携を・そしてどういう支援を、したのか、具体的におっしゃっていただかなければ、連携支援なんていうことを言ってても、どういう連携支援ですかと訊いているんですから。中身を答えて下さい。これも質問通告してますから、ちゃんと答えて下さい。

菅総理大臣。

今ご指摘をいただいているのはですね、私の政治資金団体が「政権交代をめざす市民の会」という団体に寄付をしたということを、指摘をされているのだと思います。この会の目的はですね、このローカルパーティーである「政権交代をめざす市民の会」との、連携支援ということであります。この名称でもわかりますように「政権をめざす市民の会」は、まさに政権をめざすということを、一つの目標に掲げておりまして、そういった意味で、連携支援をしてきたということであります。

西田昌司君。

まあね、これもこういう答弁です。全く答える気がない。それじゃあね、もう少し訊きますがね、そもそも、このローカルパーティー。菅総理はこうおっしゃったんですよ。「その当時、私の党の役職としての責務を果たすために、連携支援をすることに決めて、献金した」と言ったんですね。そのために、民主党から菅さんの草志会にお金が一億数千万、行ってるわけですよ。

じゃそのお金をですね献金した、要するに民主党から草志会そこにですね、お金を出すと決めたのは、「どなたが」「どこで」、党のどこでどういう決めてやったんですか。少なくとも、その当時広報委員長だった野田財務大臣にこの前おうかがいしたら「私は承知してません」とおっしゃいました。菅さん、誰がどこで決めたんですか。おしえて下さい。

菅総理大臣。

当時私も、党の、ある意味で重要な役割、確か代表代行だったと思いますが、そういう役割を担っておりました。そういう中で私なりに判断をしております。

西田昌司君。

ということは、菅総理の代表代行として一存で決めたということでいいんですね。

菅総理大臣。

あの、少しですね、端折られると困るんですけども…

(騒然)

ちょっと静かに…

([委員長] お静かに。お静かに。お静かに!)

つまり、この「政権をめざす市民の会」に寄付をするということについては、先だってもどなたかに答えたましたけれども、私が判断をいたしました。党としてですね、そういったことに、私に対してですね、云々というのは、それは私だけで判断するわけにはいきません。

西田昌司君。

だから。ね。政権交…その市民の会、市民の党に渡したのはあなたの判断でやられたと。それはいいですよ。民主党のお金をあなたの所に渡すのを誰が判断したのかを訊いているんですよ。

菅総理大臣。

ですからそこをですね、何か一体にしないで下さい。つまり、私が、寄付をしたのはあくまで私の団体から寄付したのでありまして、そこをですね、何かこう、………ごっちゃに、したような質問をされるから、きちんと分けていただきたいということです。また私が、党からの寄付を受けているのは、党のそうした手続きに則って、了解をいただきました。

西田昌司君。

だから具体的に党のどの組織でどの機関で、菅さんの団体に寄付することを決めたのかと訊いているんですよ。いいかげんにしなさいよ! ちゃんと答えて下さい。

菅総理大臣。

あまりですね、「いいかげんにするな」とかそういう表現はですね、きちんと、きちんと…

([委員長] 傍聴席の方は、発言をもう少し慎んで下さい)

例えばですね、例えば、御党でもですね、一定のいろいろな活動について党から資金を受けられることはあると思います。それには一定の手続きがあると思います。

私も、その事細かにですね、その時に誰と誰がどういう手続きをしたということはありませんが、本来のあるべき手続きを、きちんと取ってやってわけでありまして、まあ、実際には私がですね、直接お金の受け渡しに立つわけではありませんので、事務方にやらせていただいてますが、党の本来のルールに則って、ということを言ってます。

西田昌司君。

[委員長に] 答えてない。

西田昌司君。あのう、問い方をまた変えて、ひとつ質問をお願いいたします。西田昌司君。

いやいや、あのね、つまりね、あなた答えたくないんです。はっきり言いましょう、あなたの党のその時の代表は誰ですか。小沢一郎さんで、あなたが代表でしょう代表代行でしょう? ね。小沢一郎さんの代表の時には、組織対策費もたくさん出てたんですよ。

そしてその時に、あなた方も問題にしたのだと思うんだけれども、だからあの時はですね、つまり代表代行などの代表なり、そういう方々が自由自在にお金を使ったということなんですよ。そのことを今追求されてきてるから、口ごもって言えない。あなたがまともな返事をしない限り、私はそうだというふうに断定しておきます。いいですね。違うなら言って下さいよ。

菅総理大臣。

まぁ西田議員ともあろうものがですね、もし私が組織対策費をもらってるっていうのであれば、どこに、いま組織対策費のことを言われたじゃないですか。いま組織対策費のことを言われたから言ってるんじゃないですか。

私は、少なくとも、私が受け取った政治関係の費用はきちんと報告しておりますので、組織対策費を何か私がもらったというようなことを、発言されたとすれば、それは間違っておりますので、きちんと、そうではないことをですね、西田さん自身はっきり認識されてるんなら、間違っていたと言って下さい。

西田昌司君。

あなたはちゃんと耳をね、こちらの方を見てちゃんと言って下さい。小沢代表の時に組織対策費がたくさん使われていたという事実を言っただけで、あなたに対しては寄付を民主党が渡したと言ってるのですよ。だからその寄付金を誰が決めたのかと言ったら、あなたが答えないから、小沢一郎代表の下で組織対策費が行われていたように、たぶんそういう形の、代表代行も含めてですね、寄付がされていたのだろうと。説明しない限りそうなるんですよ!、それで、ちょっとこの問題あとでもう一度言います。

そしてですね、それじゃもう一度、話を変えましょう。市民の党。市民の党ですよ、市民の党の代表者、どなたですか。

菅総理大臣。

私の知る限りでは、斉藤まさしという人物です。

西田昌司君。

その方は、どなたにいつ紹介されたんですか。

菅総理大臣。

ま、かなり以前でありますが、あのぅ先輩…政治的な先輩に、紹介をいただきました。

西田昌司君。

誰かを言って下さいよ。

菅総理大臣。

([西田] 隠さなきゃならない理由があるんですか)

ま、やはりこれはですね、紹介していただいた方はもう故人ではありますけれども、やはり、その方からの紹介ということを、その御本人の、了解は取りようがありませんが、その方に紹介されました。

西田昌司君。

あのね、まあ私言いましょう。田英夫さんでしょう? 違いますか。

菅総理大臣。

今申し上げましたように、私の先輩にあたる方でありまして、私が、故人の名前を御本人の了解なく、申し上げるのは差し控えます。

西田昌司君。

委員長。あのね、これ、ものすごくおかしいんですよ。なぜ隠す必要があるんですか。なぜその方の名前を隠す必要があるのか、全く意味がわからない。しかし、その意味は、国民の方が感じていただければ判ると思うんです。後ろめたいからなんです。ね。だから隠してるんでしょう? それで、私が言いたいのは、この市民の党、で、その市民の党・市民の会含めてですね、その関係者に、その関係者がですね、地方議員が多いんですけれども、多額の寄付をされてるわけですね。

それが結局、民主党の国会議員の団体などいろんなところを通じて、また市民の党に戻ってくると。これ見ていただけましたら判りますようにね、地方議員で例えば県会議員とか都議会議員でしたらね、年収1500万ちかくあるんですよ。で、多いんですけれども、献金してる額もですよ、たった三年で、年収を超える分の献金をしてるんですよ。ふつうね、こんなことはね、あり得ない。あり得ないんです。

そして行ってるのも、これは結局ですね、自分たちの所属しているグループである市民の党に行っている。つまり、本来は150万円しか献金できないのが、いろんな団体にやることによってこのようにですね、500万円とか700万円とか大きな額が献金されていると。そのこと自体が、同じ団体にやってるのだからこれは迂回献金として政治資金規正法違反じゃないかと、こういうふうに思うんですけれども、いかがですか。事務方のほうに訊きます。

田口選挙部長。

お答え申し上げます。総務省としては、個別の事案につきましては具体的な事実関係を承知する立場にございませんので、お答は差し控えさせていただきたいと存じますが、その上で、現行の政治資金規正法につきまして申し上げますと、個人が政党政治資金団体以外の政治団体に対して寄付をする場合につきましては、年間で1000万円の総額制限の範囲、かつ、同一政治団体に対しましては、年間150万の個別制限の範囲で、寄付をすることができることとされているところでございます。

西田昌司君。

時間がないのでとばしちゃいますが、要するにね、これを見ていただいたら全てが判るんですよ。これだけ大きな金額をこの報酬額で出来ますか。ふつうは出来ません。生活もしなければなりません。出来ない。私は断定したいと思います。

だから、これは検察の方ではですね、しっかりこれは調査すべきなんですよ。([野次] マネーロンダリングだ)そのことを検察の方にこれは言っておきます。([野次] 汚い金だ)真面目にちゃんと捜査して下さい。

それから、そもそもですね、その市民の党というのがですね一体どういうところなのかと。そういうなんですけれどもね、要するにこれが一番わかりやすいので持ってきました。ここに「北朝鮮日本革命村10の誓い」というこの資料を、皆さん方見て下さい。

これ、すごいことが書いてあるんですよ。これはですね、要するに、例のよど号のハイジャックを行った容疑者、この方とですね、日本人が。まぁこの方、八尾恵さんという自分でも公表されてますから言いますが、その方が書いた『謝罪します』という本の中に、自らやってきたことを反省して、実はあそこに行くとですね、よど号の中心人物だった田村(田宮)高麿がですね、中心となって革命村を作って、その中でこういうことをやっていたと。見て下さいよ、これ。「日本を金日成主義に…化するために、青春も命も賭けて捧げることを誓う」とかですね。

とにかく日本を革命させることを目的としているのです。そして最後を見ていただいたら判るように、代々この精神を伝えていくという、とんでもない思想教育を、やっている、その団体が、ね。その団体と非常に親しいのが、あなたの言う斉藤まさしさんなんですよ。斉藤さん自身もご自分の、いろんなところの発言で「私は三十数年ずっと革命を一貫して目標にしてきた。私は変わっていない」と言ってるんですよ。こういう方にあなたは、6250万も献金されてるんです。

そして、そして…([野次] 売国奴だ)問題は、問題はそれだけじゃないんです。もう一つのこの草志会の、この資料を見て下さい。

これは草志会、菅総理の政治資金管理団体の、草志会、これの平成19年度の収支報告書があります。ここにはですね「いついつ誰々から献金をいくらもらったか」「いついつ誰々にどういう支払いをして支出をしたか」というのが書いてありますね。その通りに私は、会計ソフトに入力しました。そしてわからないのは小口の献金がですね、170万円ほどありましたから、これは全部1月1日につまり年初にもらったというふうにしました。そしてわからない事務所費等が400万円ほどありますから、これはですね、まぁ事務所費、家賃なんかですから12等分して、月末月末に支払ったというふうにして、そういう前提で帳簿を作ってみたのですよ。

そうするとどうなりますか、皆さん。ここに書いてありますようにね、4月の…4月の15日からこういうにですね、市民の会に900万円・1000万円・500万円・500万円とですね、ここだけで2900万円、寄付してますね。この寄付した結果、残高どうなってますか。マイナスになってるんです。

皆さん方わかりますようにね、これ収支差額、繰越差額ですからね。現金なのか預金なのか、それはわかりませんけれども、マイナスになるなんてことは、絶対にあり得ないのです。菅総理、なぜマイナスになってるんですか。おしえて下さい。

菅総理大臣。

まず先ほどですね、この表を見せられて、いろいろと言われました。なぜ私との関係が、直接ある団体でないものがですね、いろんなことをやっておられるとっと、わ、私の、私との関係で言われてるのかよくわかりません。例えばこの方がどういう人か、私わかりませんが、少なくとも、私との関係ではないと言うんであれば、ないという形で言っていただければ結構であります。

それから先ほど、市民の党へ寄付をしたと言われましたが、私が寄付をしたのは「政権交代をめざす市民の会」でありまして、市民の党ではありませんので、西田さんも会計士でありますから、きちんとした表現をしていただきたいと思います。

それからこの、私のこの19年度の収支報告について、質問通告がちゃんとあれば全部持ってきて、私も検算をいたしますけれども、この部分について、ピックアップして表現されたのは、ただいま見せていただきましたので、まだ足し算引き算は私もしておりません。どういう経緯でこうなっているか、必要ならきちんと、自分の、全部会計報告をしてるわけですから、ちゃんと計算をして、その、どういう形があったのか、事務所の立て替えなのか何なのか。もし必要であればまたご報告いたします。

西田昌司君。

何を開き直り言ってるんですか。あのね、私が今言っているのは、「市民の党」と「市民の会」というのは表裏一体であるということの説明の中で、その話を言っただけで、今問題にしてるのは、「市民の会」に献金したのはあなたがやったんでしょうと。その通りやったら、何百万円も赤字になってると。

「無い袖は振れない」といいますけど、どうやって赤字で献金できるんですか? そしてちなみに言っておきますけれども、この赤字が解消されるのは、民主党から菅さんのこの草志会に、3000万円の寄付がされました5月25日、そこで初めて赤字が解消されます。(市民の会2900万だ)そうすると、どういうことになるかというと、要するに、民主党のですね、それじゃその寄付した金額と日と、もらった金額・日がですね、ずれているのかと。こうも思いましたので私は、全ての菅総理のこの団体とのやり取りをしている政治団体、民主党、全て私は確認をしました。全てこの日と同じなのです。

ということはどういうことか。誤りがあるとかそういうことじゃないんですよ。正しいんです。正しい資料でやっていくとこうなると。そしてこれはですね、こうなってくるとこれは、会計責任者が、会計責任者が虚偽報告したということじゃないんですよ。

この行為をしたのは、寄付をしたり収入をしたりその行為をしたのはですね、会計責任者ではなしに、菅さんあなたの行為でやってるんです。先ほど、自分の意志決定で何処何処に寄付するとか、した話もしたし、それから民主党からもらう話ですね、ご自分の判断でという話を言われましたね。

まさにあなたのやってる行為そのものが、そしてその出てきた帳票書類そのもので処理をすると、虚偽というか出鱈目になるのですね。とはこれは、どういうことか。つまりこれは虚偽記載が会計責任者の責任であるとか云々という話じゃなくて、あなた自身の政治活動・政治行為自身が、出鱈目であるということなんですよ。

そしてこれは、そうなってくると、政治資金虚偽報告で会計責任者じゃなくて、その行為をした当事者であるあなた自身、代表自身が、立件される可能性がある。そして、そのことが立件されて有罪になると、公民権停止になるということなのです。事務方、そうじゃないですか。

田口総務省選挙部長。

総務省としては、個別の事案につきましては具体的な事実関係を承知する立場にございませんので、お答は差し控えさせていただきたいと存じます。

その上で一般論として申し上げますと、政治資金規正法におきましては、故意または重大な過失により、収支報告書に記載すべき事項を記載しなかった者、または虚偽の記入をした者については罰則の定めがございます。
この刑に処された者につきましては、一定期間、公民権停止の対象となるところでございます。
他方、これらの要件に該当しない場合には、罰則の対象とならず公民権停止の対象とはならないと。こうでございます。

([野次] 議員辞職しかない)

西田昌司君。

([野次] 真っ黒けだ)

今ね、わかりましたですか意味が。菅総理。つまり、あなたはこれからですね、総理大臣辞められるのかどうか知りませんがね、辞めようが辞めまいが、それで免責になるということもないし、そして今言いましたようにね、これもですね、小沢さんと同じ事件なんですよ。あなた小沢さんに対して「まず自分はクリーンになりたい。政治と金についてどうだ」と。それからさっき言ったように、小沢さんが代表時代の、いわゆる組織対策費、これがどんどん何十億円も使われた問題、「我々はそんなこと承知しなかったんだ」みたいなことを言ったりもし、批判してきた。しかし全く同じことになってるんですよ。これね。

ですから私が言いたいのは、これは菅総理一人の、犯罪的行為じゃない。民主党という政党の、本質が現れてるんですよ。そしてそこに、お金の使い道もこれ出鱈目なら、お金のですねやり取りも出鱈目。

私は本当に恐ろしい人をですね、総理大臣に選んだものだと思いますよ。

ですから、あなたの答弁は私の質問にまともに答えないんですから、要りません。そうじゃなしに、私が言いたいのは…

野田さん、さっきから言ってますようにね、これはね、こういうことになってくると、こういうことになってくるとですよ、これ民主党自身の問題になる。あなた自身は次、党首選に出るかもしれないんでしょう? こういう問題。きっちりですね、どういう経緯で菅さんの団体にお金が寄付されたのか。もごもごしかおっしゃってないし、それから今言ったように、政治資金を使ったですよ、これは要するに虚偽の寄付金ならですよ、さっきの市民の党の話なんかは、脱税にもなるんですよ。しっかりあなた自身、今、財務大臣ですからそういう脱税の調査をしたりですね、民主党の党首にもしなったりしたら、こういう問題についてしっかりやろうという、決意を表明して下さいよ。

菅総理大臣。

([西田] 何を言ってるんですか)

まずあの聞いておられる皆さんに、あるいは見ておられる皆さんに、きちんと申し上げておきたいのですが、私のこうした政治資金の会計は、全て公開をされています。一定のルールで。ですから私が何か、物事が隠したということではありません。

虚偽報告ということをですね、西田さんは一方的に決めつけられますが、どこが虚偽報告というんですか? どこが虚偽報告になってるんですか? つまりは今日、この部分だけですね、自分が計算をしてみたら、一時赤字になるようだから、それは虚偽だということを言われるとしたら、私には全くわかりません。つまりは、この計算が合ってるかどうか、私ももう一度検証しますけれども、ま、例えばそれは立て替えということもあると思いますから、([委員長] 総理、おまとめ下さい) 虚偽報告ということについては、きちっと取り消していただきたい。虚偽報告ということについては、きちっと、取り消していただきたい。このことを申し上げます。

西田昌司君。

あのね。

([野次] 居直るな!)

いいかげんにしなさい。「公開されてるからいい」じゃないんです! あなたが公開した資料で入力したらこうなる。ね。だからマイナスになること自体が、あり得ないということが、総理あなたね、わかってないんです。帳簿上マイナス…、「どうして」って…。いや、さあ、もうね。

もうね。あなたちょっとね、問題ですよ。帳簿上マイナスになることがあり得ないって言ったら、「どうして」って。もうね、もうもう、いいです。わかってない。そもそも会計帳簿という仕組み自体がわかってない。もういいです。

これで、もう次の質問いっちゃいます。

出鱈目です。

それでね。言っておきましょう。もう一つ時間がないので言いますが、もう一つ最後に言いたいのは、要するに電力不足によって今ですね、熱中症で亡くなったり搬送されたりしてる方ものすごく増えてるんですよ。この事実を皆さん方に知っていただきたい。

ここにありますのは、これはですね、今年と去年、気温と電力消費量なんです。電力需要なんです。で、赤いのがですね… これは、書いてありますように、平成23年今年です。青いのが去年なんです。青いのが去年、赤いのが今年。これ見てられたら判りますように、青い線がずっと上に、この折れ線グラフがあるのは、去年はけっこう気温が高かったと。でも今年はですねまた、今年もけっこうですね、前半低かったけど高くなってるんです。高くなってるんだけれども、電力消費量の方は、赤いこの棒グラフを見ていただいたら判るように、ずっと青よりも少ないですね。

どういうことか。つまりこれは節電をして、皆さん方が暑いのを我慢して、我慢してですね、そしてやっているからこうなっているんです。ところがそのために今どうなってるかというと、実はですね、これはもう答弁時間がないから私が言いますが、要するに、非常にそのためにですね、電力不足によって、去年の7月と比べましてもですね、今年の方が多いんですね。この緊急で搬送されてる方。そして、去年は史上最高で1700人を超える方が亡くなりましたけれども、このまま行くとですよ、今年の方が増える可能性だってあるんですよ。

この原因は何かと言えばですね、一にも二にもですよ、この電力不足だということのためにですね、無理な節電をされてるんですよ。だから国民の皆さんに先ず言いたいのは、無理な節電をなさらないでいただきたい。そして、この電力不足をもたらした原因は何かといえば、要するに、電力需給状況を考えずに、菅総理あなたが、いきなり脱原発だと言って原子力発電所を次々止めてしまう、来年の春になったら全て原子力発電所が止まるんですよ。どうなるんですか。これはますますですよ、亡くなる方、単にこれで亡くなるだけじゃなくて、まさにですね。失業で亡くなったり、そういう方も含めてたくさん増えてくるんですよ。これはとんでもない話。

そこで、私は言いたいのはですね、海江田大臣。あなたは、こういうことを思ってですね、無理な原子力発電所止めるのは反対だったんじゃないですか。今こういう状況になってるのを見てですね、あなたも菅総理に従ってしまった責任あるんですよ。海江田大臣、お答え下さい。あなた自身、間違っていたと思いませんか、これを。

海江田経済産業大臣。

西田委員にお答を申し上げます。私もその、気温がどういう夏になるかということは、わかりません。ただ私は、よく巷間言われておりますのは、特に今日あたり大変な電力の需給が逼迫をしておりますが、いわゆる7月のですね、梅雨明けの時にやっぱり一回、大変この、電力の需給が逼迫をすると、だからその梅雨明けに向けて、電力の、これは原子力だけじゃありません。火力も水力も含めて、あるいは自然エネルギーも含めてでありますが、まず梅雨明けのところでしっかり電力供給をしなければいけない、こういう認識を持っておりました。

西田昌司君。

まあね。海江田大臣も、総理候補だったのかもしれませんけれども、辞める時期も間違ったし、菅さんに抜かれてしまうじゃないですか辞める時期を。そして、今の話を聞いても判りますようにですね、何の当事者意識もない。

要するにあなた方すべてですね、駄目だということを断言して私の質問を終わります。そしてもう一度幹事長に戻していただきます。

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